アルファツールアジアは、主要工具メーカー品や特殊工具の製作販売及び治具・精密部品のオーダーメイドを手がけ、タイの製造業を総合的にサポートしている専門商社だ。
今回は、在庫管理ツール「スマートキャビネット」を導入し、工具管理の見える化を推し進めている協和NTタイランドでの改善事例をご紹介する。
協和NT(タイランド)は、難削材や複雑形状部品の精密加工を得意とする部品加工メーカーだ。
豊富な加工機械と熟練の加工技術やノウハウ、徹底した品質管理を強みとし、高品質な製品を短納期且つリーズナブルな価格での部品提供を実現している。
同社では、約160種類もの工具を使用しており、月の平均使用量は、工具原価で延べ150万~200万THBにも達する。大量の工具を使用する状況下で、工具管理にいくつかの課題を抱えていた。
上記課題を解決すべく、導入されたのが、「スマートキャビネット」(在庫管理ツールボックス)だ。
工具使用量を見える化し、効率的に管理できるソリューションで、1台で50~最大200種類の工具の管理が可能。在庫をデータベースで管理することで、工具を探す時間を短縮しつつ、出庫時のヒューマンエラーも防止する。
工具コンサイメントサービス(委託販売)は、顧客工場に設置したスマートキャビネットに保管している工具や消耗品を現場で使用した分だけ購入できる仕組みだ。
アルファツールアジアでは従来のツールや消耗品の販売にとどまらず、工具在庫管理や情報提供、課題解決の総合的なサポートを併せて提供している。
「アルファツールは、単純に工具を販売するだけでなく、顧客のニーズに合わせて工具選定・管理・運用の改善やサポートを行うコンシェルジュ的な役割を担っています。
必要な時に必要な分だけ効率的に工具が供給できるよう、お客様と日ごろから密なコミュニケーションを欠かしません。 工具やツールの専門家として第三者目線でのアドバイスや情報提供が行えるのが私たちの強みです」(アルファツールアジア 渡邊氏)
24年4月にスマートキャビネットが導入され、コンサイメントサービスも開始してまだ数カ月だが、協和NTタイランドの両角MDは早くも業務効率化の効果を実感しているという。