アユタヤに拠点を置くサンシン・ハイテクノロジー(タイランド)(以下、サンシン)は、45〜300トンまでのプレス機を保有する金属部品加工メーカーで、プレス金型の製作・量産対応を行っている。1996年にタイ進出し、今年(2023年)で27年目を迎える。
金型製作は外注中心であったが、価格競争が激化している状況を踏まえ、社内の内製率向上に向けた見直しが必要となった。
受注を増やすためには、金型の内製率を高めたい。
ところが、当時サンシンではタイ人設計者の作業工程が属人化しており、具体的に各人が何を行っているか把握が難しかった。不具合が出た際のカイゼンが個々人で留まり、標準化されないことが大きな課題となっていた。
そんな最中、同社がCGSの 順送プレス金型製造用CADCAM『EXCESS-HYBRIDⅡ』 に出会ったのが2022年8月ごろだった。
「従来、他社製の汎用CADを使っていましたが、この状況を打開するため、金型に特化したCAD/CAMソフトウェアが必要だということになりました。そんな時に、出会ったのがCGSのEXCESS-HYBRIDⅡ。協力会社も本製品を使っており評判も良かったことから、導入を決めました。今後、モノづくりの中心がアジアや東南アジアになっていく流れの中で、タイ人が中心となり業務改善や技術力向上に取り組むことが出来る組織と環境整備がより重要になると考えています。この点においても、CGSさんがローカライゼーションに力を入れていることから、弊社と考え方がマッチしました」(サンシン井上氏)
日系企業が手掛ける製品の高品質さに加えて、タイ人同士で密にコミュニケーションが取れるサポート体制も魅力だという。
例えば、通常であれば組図の一部を修正すると、子部品図面も手動で修正する必要があり、手間も時間もかかる。EXCESS-HYBRIDⅡであれば、連動機能により自動で変更内容が反映される。
「プレス金型の製作において現場で起きる不良原因の多くは設計ミスによるものだと言われています。
EXCESS-HYBRID II の使用用途が豊富な自動化機能を活用することで設計・加工工程のヒューマンエラーを軽減し、より良質な金型を短納期で作り上げることが可能です。サンシン様は、設計も加工もすべて現地の方で完結しています。ゆえに当社は、現地サポート体制をより一層強化していく所存です」(CGS柏口氏)