エアリークテスターを利用した漏れ検査③
差圧式エアリークテスターの動作
28/10/2024
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西村 宏Managing Director

INDEX
エアリークテスターの種類
各エアリークテスターの特長
差圧式エアリークテスターの動作
圧力変化と漏れの関係

エアリークテスター運用上の注意
加圧エアーの断熱圧縮による温度変化
ワークとシールジグの温度差
ワークと大気の温度差
外部からの熱影響
供給エアーの温度


3. 差圧式エアリークテスターの動作

▲差圧式エアリークテスターの空気回路(インテリジェントエア回路)と工程

ここでは、当社の主力製品である差圧式エアリークテスターについて説明します。

上の図の計測回路は、コスモ計器のエアリークテスターに搭載されているもので、『インテリジェント回路』と呼ばれています。リークテストは、表にある工程順に行なわれます。

インテリジェントエア回路の特長ですが、検査を開始する直前にプレチェックという工程で、加圧弁や等圧弁等、リークテストの信頼性に大きく影響する重要なバルブの動作確認や、検査後にエアーの排気によるテスター内への異物混入を防ぐためのブロー工程等があり、可能な限りの安全対策が取られています。

次に、簡単に各工程の説明をします。
検査が始まると、①プレチェック工程で0.2秒~0.5秒の間加圧弁を開き、微小な圧力変化を起こします。この圧力変化をセンサーが検出しかたどうかで、機器が正常かどうか判断します。この後に、②加圧工程③BAL1工程へと進んでいきます。

加圧工程で印加された空気は、断熱圧縮によってかなり温度が上昇します。この印加した空気の温度を早く落ち着かせるためにBAL1、検査できる状態まで落ちつくのを待つ④BAL2の各工程があります。

BAL1では、さらにテスト圧監視用の圧力センサーを用いて、テスト圧が保持できないような漏れがないかを同時に検査します。直圧式リークテストは、ここで行なわれます。

BAL2工程までで空気を安定させたのち、⑤検出工程で規格要求に基づいた漏れ検査が行なわれます。

▶︎ 4. 圧力変化と漏れの関係へ続く



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