三井研削砥石タイランドでのインバーターエアコン導入事例
近年、タイでも環境への配慮がますます求められ、オフィスや工場での省エネ対策の積極的な取り組みが進んでいる。
第一セントラル(タイランド)(以下、DCT)は、タイで10年以上、空調設備の販売と施工をワンストップで提供している。空調の省エネ対策の実績とノウハウを豊富に有する空調設備施工会社だ。今回は、研削砥石の製造・販売を手掛ける三井研削砥石(タイランド)(以下、MGT)でのインバーターエアコン導入事例についてご紹介する。
インバーターエアコン導入で環境と省エネの両立を実現
カーボンニュートラルへの取り組み加速
■ インバーターエアコンの導入背景
三井金属グループでは2030年までに、グループ全体の二酸化炭素排出量を38%削減する目標を掲げており、MGTにおいてもカーボンニュートラルロードマップを作成し、温室効果ガス排出量の削減を進めている。その取り組みの一環として、工場のエアコンのインバーター化に着手した。
▲ 2022年 三井金属鉱業株式会社ESG説明会 資料より抜粋
MGTは1994年の工場設立以来、冷媒ガスR22を使用する古いタイプのエアコンを使用していたが、2023年末に、まずは3台の古いエアコンをダイキン製VRV床置き型インバーターエアコンに置き換えた。
▲ インバーターエアコンを導入した生産現場
▲ VRV床置き型インバーターエアコン
■「VRVシリーズ」床置き型エアコンの主な特長
・業界トップクラスのAPF(通年エネルギー消費効率)COP(エネルギー消費効率)
・工場や大型店舗などの大空間に適した大風量タイプ
・必要な能力だけを最適供給(VRTスマートコントロール:全自動省エネ冷媒制御)
・待機時の消費電力を削減
・広い空間を効率的に冷やすことが可能。また、本格的なダクト送風から設置が容易な直吹きまで、多様な設置が可能
・外気導入可能(工場内のオイルミスト対策や、クリーンルームへの設置可)
・容易なメンテナンス及び、故障診断
MGTでは、以前から高い電気代が課題となっていたが、インバーターエアコンの設置によって電気代の削減も見込まれている。
▲ MGTでは、全ての工場のエアコンの稼働状況をモニタリングしている
三井研削の省エネ活動に貢献する信頼性とサポートの力
第一セントラルが選ばれる理由とは?
■第一セントラルの選定理由
「DAIKIN製品は、過去の実績から品質と信頼性が高く、生産現場においても安心して利用できると評価しています。また、DCTの省エネ試算書は、電気代削減に関する試算と予測が非常に正確であり、将来的な経済性を見越して導入を決定しました。また、幅広い製品ラインナップから選択肢が充実しており、ニーズに応じて最適なソリューションを選択できることも決め手です。弊社のCO2削減目標(2030年度に2013年度比で38%削減)を達成するために、DCTの提案が最も適していると判断いたしました。環境への貢献とビジネス目標の両方を達成できると期待しております。」(MGT佐藤氏)
■第一セントラルの強み
「ダイキン製品はタイで低価格で提供でき、豊富な在庫が強みです。また、万が一の施工周辺のトラブルは1年間無償で対応し、自社メンテナンス部隊による迅速なアフターフォローが可能です。エアコンの選定だけでなく、適した設置場所や省エネに効果的な使い方に関する総合的なアドバイスも提供しており、これが三井研削の業務において有益でした。室外機の能力の制限や、熱を発する機械の近くには設置しないなど、最適な環境での使用をサポートしています。」(DCT原氏)
▲ メンテナンスの様子
MGTでの取り組みは、環境負荷の軽減とコスト削減の両面で成果を上げつつあり、DCTによる多岐にわたるサポートが、企業の環境保全活動を成功に導いている。今後も、2社での省エネへの取り組みが期待される。
【取材協力】
三井研削砥石(タイランド)