日本と比べて工業排水に関する規制が緩いタイでしたが、SDGsや環境対策の取り組みの一環として、工業排水処理の品質管理を見直す動きが出てきています。規制の緩さが故に、工業廃水の水質検査は、タイローカルを中心にあまり徹底されていないのが実情でしたが、日系の工場では厳しい水質検査を行ってから排水するのがスタンダードです。
今回は、弊社で取り扱っている東亜ディーケーケー株式会社(以下、東亜DKK)のポータブル水質計について、同社セールスの藤本氏とともにご紹介致します。
コスパの高い看板製品 ポータブルマルチ水質計
東亜DKKは、1944年に設立された総合計測機器メーカーです。「水・大気・ガス・医療」の計測技術を柱として、環境計測から化学分析まで幅広い分野の機器を手掛けています。中でも、水質計の分野において高い業界シェアを持ち、特にポータブル水質計に定評があります。
現在17ヵ国に海外販売代理店を展開しており、アジアを中心に実績が増えています。
ポータブルマルチ水質計『マイラナ』P40 シリーズは、屋外でも使用しやすいコンパクトボディながらも、基本的な水質検査に必要な検査項目を網羅した水質計です。プローブは1ch・2chそれぞれのタイプがあり、必要な検査項目に応じて仕様を選択いただけるため、高いコストパフォーマンスが特長です。 工場での工業用排水の検査から、研究機関・浄水場など幅広い用途で活躍します」(東亜DKK藤本氏)
【ポータブルマルチ水質計『マイラナ』特長】
✔ 水質検査に必要な検査項目を網羅
pH、電気伝導率(EC)、溶存酸素(DO)、酸化還元電位(ORP)、イオンなど
✔ 高いコストパフォーマンス
必要な検査項目の組み合わせで仕様を選べる。交換可能なプローブの電極部は、プラスチック製でガラス製に比べて使いやすく壊れにくい。ランニングコストも低減できる。
✔ コンパクトで使いやすい
他メーカー製はポータブル式でも比較的大きいものが多いが、マイラナは屋外でも使いやすい小ささが特長。新型デジタルプローブ採用で、測定も簡単。
▲ P40シリーズラインアップ 一例
使用用途や検査項目によって選択できる
水質計ラインアップ
その他、より詳細な項目検査や水質トレンドを確認できる卓上水質計「Xシリーズ」や、ポータブル式でありながら多項目を1度に検査できる「WQC-40」、純水用のポータブル電気伝導率計「CM-31P-W」など、用途にあわせた機器のご提案が可能です。
■ 卓上型水質計「Xシリーズ」
■ ポータブル多項目水質計「WQC-40」
1台で最大9項目の検査が可能。水深100mまで対応できるため、河川や湖などの環境測定や工場・養殖場での水質管理などの需要に最適。
■ ポータブル電気伝導率計「CM-31P-W」(純水用)
純水領域の電気伝導率・電気抵抗率を専用の流通型セルにより高精度で測定できる。
定期メンテナンスや正しい使用法を啓蒙
タイでは、水質計を導入いただいてから3年~5年ほどメンテナンスや校正ができていなかったという現場も少なくありません。使い方が簡単な反面、不具合が目視ではわかりにくい製品なため、正しい使用法や知識をお伝えしていくのも私たち現地代理店の重要な役割です。
正確な水質検査のために、プローブの部品交換や内部液の交換などの定期メンテナンスの啓蒙も積極的に行っていきます。