振動試験装置メーカーであるタイ・エミックは、タイやASEAN地域で試験の受託サービスや試験装置の販売を行なっています。「お客様の品質のパートナー」として、保守・点検、校正、技術相談サービスなどにも注力しています。
今回は、振動試験装置を正しく使うためポイントをご紹介するシリーズ第二弾として、振動試験専用治具の設計・製作についてお話しします。
先日、お客様から当社にご相談がありました。
お客様の課題は、「振動試験で良い結果データが得られない」というもの。
お話を聞きながら、様々なアドバイスをして原因を探っていたのですが、一向に結果データが改善しません。そこで、使用している治具を見せてもらいました。
するとその企業様では、自作の治具を使って振動試験を行っているということが分かりました。
治具は、金属の剛性や強度等の具合によって、得るべき製品(試験品)の振動値ではなく、治具自体のガタつきの振動が入ってしまい、良いデータが得られないということが起こります。 しっかりとした振動データが得られない原因は治具そのものにあったのです。
タイやASEAN地域においては、上記の例だけでなく、適正な治具が使われていないことによる問題が多々見受けられます。治具は1つで数十万円〜100万円程と決して安くはないため、コスト削減してしまっている会社も多いようです。
しかし、たかが治具と言えど正しい設計、「たわみ」「捻じれ」などを想定した強度計算をした上で製作しなければ、製品に対しての正しい振動は計測できません。
治具の重要機能は、「試験品の固定」と「振動伝達」で、特に「振動伝達」が非常に重要です。
試験品に振動を正しく伝達できないと、意図した試験が実施できず、良いデータも得られません。
そのため、振動試験では試験対象物を搭載する治具の技術設計が必要不可欠です。
製品(試験品)の大きさや質量、振動条件の違いで、試験品の数と同じだけ治具も存在するのです。
当社では、振動試験装置の製造販売と受託試験サービスの豊富な技術・実績から、要求条件を満たす治具の設計・解析、製造を行なっており、確実な振動試験を実現しています。
タイで依頼いただいた場合は、当社で設計図の用意や強度計算をした上で、藤田技研と連携してタイ国内で製作をしています。同社は高い技術力を持ち、当社が長年信頼をおくタイにおけるパートナーです。
▶藤田技研製 振動試験専用治具について
タイで設計・製作が完結するため、日本で製作し輸入するよりも安くご提供できるだけでなく、1ヵ月程度と短期間で納品できるため、急いでいるお客様にもお役に立つことができます。
当社では、試験装置の販売や治具製作にとどまらず、試験品の設置、振動装置の設定・操作など専属スタッフが総合的にサポートいたします。
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