東南アジアのタイでマシニングセンタの製造販売、機械のアフターケアを手掛ける工作機械メーカーの「エンシュウ」は、「顧客へのアフターサービス」に力を注いでいる。
摩耗や万が一の破損に備え、交換部品の在庫に豊富に持ち、顧客から要請があればいつでも出動する。
そのサービス部門を統括するのは、タイ法人のSenior Technical Manager原田寛之氏だ。
2019年4月の着任時、「顧客のマシンを止めてはいけない」と語った意気込みが印象に残る。
その後の活躍の軌跡を見てみると、タイにおける同社の新たな取り組みが浮き彫りとなってくる。
2020年4月1日、日本の親会社エンシュウでは、定期人事の発表が行なわれていた。
機構改革の目玉の一つが「アセアン・インド統括本部」の新設。
本部長にはエンシュウ(タイランド)のトップである田畑典久Managing Directorが兼任のまま就いた。
その直属の部下が原田氏だ。
「タイをアジアのハブにしていく体制がようやく整った」と原田氏はこの1年を振り返る。
タイを中心にインドネシアやインド、さらにベトナムなどの周辺国にも拠点を構えるエンシュウ。
主要な在庫部品をタイに集中し、専任のエンジニアについてもタイから周辺国へ派遣する仕組みを整えた。
ひとたび問題が生じれば、タイから航空機で直ぐに駆けつける。
日本に比べ時差も少なく、はるかに機動性も高い。
派遣されるタイ人エンジニアたちには、常時、査証(ビザ)を取得させ、不測の事態にも備える。
数多くの日系企業が進出するタイの市場で、さまざまな経験を積んで来た第一線の技術者たちだ。
部品を取り替えるだけなどの簡単な作業であれば、各国の現地スタッフにタイ人エンジニアが電子メールで指示し、遠隔コントロールで対処する。
そのための技術指導とコミュニケーション作りにも余念がない。
計画的に周辺国のスタッフをタイに集め、技術研修を実施している。
ぎこちないのは初めだけだ。若者らしく、間もなく打ち解け、研修は大いに盛り上がる。
こうして培ってきたサービス体制は、チーム・エンシュウとしての一体感を造り上げた一方で、良い意味での国境を超えた競争心も向上させた。
エンジニアたちが技術力を競い、顧客へ提供するサービス価値も向上する。
これが同社の目指してきた進化の形だ。
インドやベトナムに続き、今後、他の周辺国にも同様のネットワークを構築していく方針だ。
それらが可能となったとき、「ASEAN+インド」というモノづくりの市場も、新しい時代を迎えることはもはや確実だ。
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