エンシュウのマシニングセンタ(MC)に実装可能な自動搬送装置として、自社開発されたMC内蔵型搬送装置『E-Loader』。複数のMCを接続した機内間でワークの自動搬送が可能となり、省スペース・省人化を容易に実現できる装置として、タイ製造業に携わる人々の注目を集めている。
このE-Loaderを搭載したエンシュウの立形MC『WE30ve』と、高松機械工業(以下、TAKAMAZ)の精密CNC旋盤『XT-6』を接続した実機が完成したということで、ENSHU(Thailand)Limited(エンシュウ タイランド リミテッド/以下、エンシュウ タイランド)のシニア セールスマネージャー高林(たかばやし)氏と、TAKAMATSU MACHINERY (THAILAND) CO., LTD.(タカマツ マシナリー(タイランド)/以下、高松タイ)の高松 伸浩(たかまつ のぶひろ)氏に話を伺った。
高林(敬称略):円筒状の素材等、加工するワークの形状によっては、旋盤で削ってからMCに持ってくるという工程が必要です。従来は、旋盤とMC間でのワークの搬送作業を、作業員・ロボット・ガントリーローダ等を使って行なっていました。今回、タカマツマシナリー(タイランド)様のご協力で、CNC旋盤から直接MCにワークを自動搬送できるシステムを開発することができました。
当社のMC『WE30ve』と接続したのは、高松機械工業製CNC旋盤『XT-6』です。
WE30veはE-Loader内蔵型のため、エンシュウのMC同士を接続して使うには問題ないのですが、他社製のMCはもとより、使用目的が違う旋盤とMCを接続するという構想には、TAKAMAZ様のXT-6が最適でした。XT-6とWE30veは搬送の形態が異なりますが、自動でワークを取りに行く・置きに行くというコンセプトが同じで、他機種間接続の開発がしやすかったのです。
2台の機械の中間にワークの置き台を設けて、そこを介してワーク搬送のやりとりを行なうというイメージです。
今回タカマツマシナリーさんに協力していただき、このような展示ができたことを嬉しく思います。
高松:当社は、タイ市場ではGSLシリーズなどの手動機旋盤が主力となっておりますが、日本国内市場では自社開発ローダ『Σiローダ』を搭載することにより、早くから「省人化・自動化」を提案し、多くの納入実績を積み重ねて参りました。
この度は、Xシリーズの最新モデル『XT-6』のPRをタイ市場でどのように行なうか? と考えていたところ、エンシュウ様よりE-LoaderとXT-6をドッキングする提案をいただき、大変ありがたく感じております。
エンシュウ様とは、加工内容の違いはありますが、同じ工作機械業界の中のコンセプトに共通する部分があります。双方が得意とする搬送・受渡しをASEANの中心「タイ」から発信することにより、全てのお客様へ「稼ぐ機械」を提案できれば、これほど嬉しいことはございません。
ENSHU × TAKAMAZをよろしくお願いします!
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