プラスチック射出成型加工において、成型品の離型不良に悩む現場は多いのではないだろうか?
そんなお悩み解決につながる画期的な技術をタイで提供している会社がある。
エアーブラスト装置の販売・受託加工を手掛けるフジブラステック(タイランド)(以下、フジブラステック)のα処理®(アルファ処理)を実施したことで、金型面改善に成功したK-Tech Industrial (Thailand) Co., Ltd.(以下、K-Techタイ)の事例をご紹介する。
After
上記のα処理®事例では文字刻印をつぶすことなく、ピン角も維持されており、面ダレ・角ダレが発生していない。これらは微粒子ブラストの特長の1つである。
<α処理® 特長>
・摩耗性、疲労強度、滑りやすさ等が向上
・マスクなしでの加工でもカドがとれず、ダレが出ない
・微粒子による処理の為、DLCやクロムメッキなどの硬質コーティング膜を残したままディンプルを形成可
・形状や大きさを問わず表面加工可能
K-Techタイは金型設計・製作から樹脂成型、印刷、組立などの工程を社内一貫で行なっており、約50台もの成型機を所有する、ものづくりのトータルソリューション企業である。
2社の付き合いは数年前のバリ取り用装置導入をきっかけに始まった。バリ取り以外にもブラストを使って様々な表面加工ができることを知り、α処理®のトライアルに至ったという。
K-Techタイでは、樹脂成型において以下のような問題を抱えていた。
・複雑な形状の成型品における金型離型不良発生
・手作業による金型の磨き工程の手間
・金型離型不良に対する成型品全数検査でかかる時間、コスト
・金型の寿命(より耐久性を高めたい)
例えば、以下写真のような細かな凹凸形状の部品は、特に不良改善効果が高く、費用対効果を実感しているという。通気用リブ形状が金型から抜いた時に摩擦抵抗で変形する不良が改善された。
金型31型で効果を実感!失敗なし
「α処理®を実施する以前はDLCコーティングを試したこともありましたが、当社の樹脂成型用金型とはあまり相性が合わず、クラックが発生したこともありました。フジブラステックのα処理®は約2年前から導入し、通算31面の金型で実施していますが、樹脂との相性が良く、今のところ不具合は一切出ていません。複雑な細かい形状に処理ができるので、今後も導入する金型は増えていくと思います。グループ内の中国法人からも問合せがあり、タイでのα処理®の実績が注目されているようです。またα処理®の他にも、透明樹脂に加工が施せる鏡面加工にも興味があります」(K-Techタイ 田中氏)
K-Tech様との仕事では現状全てにおいて成果が出ています。はじめは無料のテスト加工からスタートし、実際に成型してもらい、効果を実感していただいたからこそ、問題解決のお手伝いが出来たと自負しております。お客様のワークは形状も材質もさまざまですが、α処理はブラストで懸念される面ダレの危険性もほとんどなく、まずやってみて効果を確認されることを強くお勧めします。当社では様々なブラスト装置を導入しており、本社と同レベルのテスト加工が対応出来るようになっています。装置導入だけでなく、受託加工でのサポートも対応しているので、金型にお悩みを抱えている方は1度お気軽にご相談ください!(フジブラステックタイ 吉田氏)
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