浜正機工グループは1996年にタイ進出し、産業用設備機械・伝導機器の販売を開始。 近年は生産設備の自動化(FAシステム)や省エネ環境対策の提案へと事業の幅を広げ、日系企業とタイ企業のものづくりを支え続けている機械商社だ。
同社はヤマハ発動機の産業用ロボットのタイ販売代理店となり10年以上、スカラロボットを中心に、年間50台を超える販売実績をあげている。そして、今年3月にヤマハ発動機は産業用ロボットがフルラインアップで展示されたショールームをナワナコン工業団地内にオープンした。
「タイで自動化の需要が高まるなか、ショールーム新設によって様々なデモ機やアプリケーションを実際に見ていただけるようになりました。当社はタイでのNo.1販売代理店として、検討時の実機デモから、導入後の実用トレーニング、装置化のお手伝い、アフターサービスまでを一貫してサポートいたします」と安岡氏は語る。
タイの市場を熟知し、きめ細やかなフォローを強みとする同社だが、安岡氏は「今後、社内のエンジニアリング力にさらなる磨きをかける方針です」と続ける。
「今年7月には社内のトレーニングルームを改装し、エンジニアの育成とお客様向けのトレーニングにいっそう注力する計画です。また、システムインテグレーターと共同してアプリケーション開発にも力を入れていきます」
機械商社が技術部をわざわざ社内に置くケースは、業界でも珍しい。製品を販売するだけではない“新時代”の商社のあり方が模索されるなか、同社の挑戦に注目したい。
ヤマハ発動機の製品ラインアップの特長は小型の産業用ロボットを豊富に揃えている点だが、他にも注目すべき製品があると、同社の片倉氏は説明する。
リニア搬送システムは、タクトタイム短縮・ランニングコスト削減・品質向上・少量多品種対応・設備の小型化など、製造ラインにおける様々な課題を解決する次世代工場の搬送プラットフォーム。最高速度2,500mm/秒の高速・高精度搬送で、無価値時間を限りなくゼロへ近づける。
浜正タイランドの岡田氏は「ヤマハの強みは、製品ラインナップの豊富さです。また当社のお客様には治具専用機を製造するメーカーが多数あり、これらの製品と有効に組み合わせることで最終のエンドユーザーへの提案が無限に広がります」と語る。
ショールームのオープンによりヤマハとの協力体制を強化した浜正機工は、多彩なソリューションと充実の導入サポートでタイの生産現場の自動化を力強く支援していく。
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