戦前に電装部品等の製造販売から事業を興した「CKD株式会社」はFA機器のトータルサプライヤーである。真空管制御や蛍光灯制御、自動化のための各種装置類などを次々と世に送り出し、現在ではモノづくりの工場設備に欠かせない機器類を幅広く製造している。部品・部材などの内製化も着実に進めてきており、徹底したコストカットと自社生産体制は、機器類の安定・安価供給を確かなものとした。来年2023年は創業80年目の節目の一年となる。海外拠点も拡充して新時代のニーズに対応する。
中国、韓国、マレーシア、インドネシアにアメリカ、そしてタイ。これまで同社が開拓し続けててきた海外の生産拠点だ。近く、インドがここに加わる。タイには1988年、ASEAN市場の開拓を目的に、現地法人CKDタイコーポレーションが置かれた。この地域で生産が本格化していく自動車・家電といった製造業をサポートするためだった。以来、30年を超える年月が経過。多くの取引先のタイ進出を支えてきた。
95年に現在地に移転したタイ工場は、コロナ禍の2021年に敷地面積を拡張。隣接地を取得し、従来の2.4倍となる38,000㎡へ拡大した。2025年までの本社長期経営計画「10年VISION GO CKD!」に対応したグローバル化が目的で、拡大を続ける海外市場のASEAN拠点としての役目を負うことになる。主なFA機器の生産は空気圧機器・流体制御装置の量産など。日本を含むアジア一円へ輸出を進めていく計画だ。
同社は、開発から生産・販売まで自社内で完結できるのが何よりも強みだ。こうした経営方針はタイ法人でも確実に受け継がれており、取引先からの信頼は厚い。日系など自動化を進めるモノづくり市場への貢献度も高く、さらなる取り引きの拡大が見込まれている。
阪神ネジタイランドとの関係は、2016年頃から始まった。装置の組立に欠かせない高品質のネジを安定調達する必要があった。取扱品の品質に優れ、通関などの事務手続きにも精通した阪神ネジとの取り引きが始まった。近年は、ネジ以外の加工部品など品目も拡大し、良きパートナーシップを構築している。
【タイ法人】
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安達 祐介(タイ駐在)
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杉本 和暉(日本本社営業)
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