工場内設備の動力源を圧縮空気から電気へ移行する現場が増えていることに加え、様々なモノづくり現場において、安全性・省エネ性を重視する傾向が強まっている。
本稿では、平田機工(タイランド)の、シニアセールスマネージャー スパキット氏、シニアアシスタントセールスマネージャーのパチャラ氏に協力いただき、エコ電動コンベヤの特性や強みについてご紹介していく。
エコ電動コンベヤは平田機工が開発した搬送用コンベヤ、安全性と省エネの課題に応えることのできる製品である。
スパキット氏 : 平田機工が開発したエコストッパ付きエコ電動コンベヤは、前後方向へモノを搬送することが可能です。もちろん見た目は一般的なコンベヤと変わりありません。
パチャラ氏 : ただ 一般的なコンベヤシステムでは、「指を挟む」「大きな稼働音によって作業者に耳鳴り症状が起こる」などの事故を起こす危険性があります。 また大量に圧縮空気が必要なので、それを生成するために大量の電力を消費しますし、エア配管と電気配線の両方が必要なので、メンテナンスも煩雑です。
スパキット氏 : 今回ご紹介するエココンベヤは、ピンチポイント(指を挟む可能性のある危険箇所)を無くし、搬送は低推力となります。搬送物と人が衝突したときはコンベアが空転し、人や物への衝撃力は小さくなり安全性に優れています。作業員を伴うライン生産作業に最適です。
また省エネ性も強みの1つです。一般的なコンベヤシステムだと、多くのエア機器を使用するため圧縮空気が必要となります。圧縮空気を生成するために大量の電力を消費します。しかし、弊社が提案するエココンベヤシステムの場合、DC24Vのみの電圧で稼働できるため、大幅に電力を節約することができます。
エココンベヤは、安全性と省エネ性の他に、エコ電動シリーズの他製品と組み合わせて使用できる点において汎用性が高い。
スパキット氏 : エココンベヤに搬送物の仕分け・整理・停止ができるエコストッパを取り付ければ、コンベヤ上で後ろの搬送物を停止させ、前の搬送物だけを切り出すことが可能です。
さらに、エコターンコンベヤと呼ばれるターンテーブルを取り付ければ、コンベヤ上の搬送物の方向転換が可能です。このような特性を持つエココンベヤは、自動車・キッチン家電・物流業界など、様々な用途に適しています。
パチャラ氏 : エココンベヤはどのように使用することが想定されますか?
スパキット氏 : 様々なお客さまのニーズに対応できます。幅広いラインナップを用意しており、用途に応じて搬送速度(高速・低速)や、重量(上限30kg ~280kg)から最適な製品をお選びいただけます。
パチャラ氏 : エココンベヤのユーザーからはどのような反響がありますか?
スパキット氏 : 多くの満足のお声をいただいています。一般的なコンベヤの場合、外部にACモーターを備えているので、コンベヤの接続が難しいといった問題がありますが、エココンベヤは、内蔵DCモーターなので、コンパクトに収まります。また、電気コード1本のみで設置することができ、メンテナンスも簡単です。設置やメンテナンスに関わる手間と時間を削減につながります。
加えて、安全面に関しては「ピンチポイントがないため、事故の発生抑止に貢献している。」といったお声もいただいています。
まずは、工場内の一部生産ライン等で試験的に導入していただき、性能の違いを感じていただくことをおすすめします。