エア削減を推進する吸着搬送パッド「e・ハンド」
コンプレッサ不要でも安定した真空吸着を実現!
28/10/2024
上田 浩靖のアバター画像
上田 浩靖Managing Director

HRDタイランドでは、コンプレッサ不要で小型真空ポンプを搭載したコンバム社の電動吸着ハンド「e・ハンド」 を提供しています。
本稿では、e・ハンドの構造や特長についてご紹介していきます。


真空ポンプ搭載で省エネと多彩な搬送ニーズに応える「e・ハンド」の強み

e・ハンドは、従来の空気圧縮機で作られる圧縮エアの代わりに、内蔵された真空ポンプで圧縮エアを生成し、吸着させる方式を採用しています。これにより、コンプレッサを不要で省エネに大きく貢献しています。
また、新たに中型のラインアップが登場し、大幅に増加した吸込み流量が、従来の小型では搬送できなかった大きなアイテムの搬送を可能にし、産業全般での利用範囲が拡大しています。



― 吸着ハンドの主な特長 ―
ワークの耐傷性と滑り止め効果が高い

ゴム製の吸着パッドを使用することでワークが傷つきにくく、滑りにくい為、さまざまな形状や材質のワークを確実に掴むことができ、生産性を向上させます。

▲ 円筒物(缶詰)や長物(パスタ)のパッケージにも対応

小型品の破損を防ぎ、タクトタイムを削減
小さな部品やデリケートな製品を安定してつかむことができ、製品の損傷を最小限に抑えます。また、タクトタイムを短縮することで、作業効率を高めます。


協調・協働ロボットと併用可能。省人化、エアレス化を実現
COBOTTA(協働ロボット)などとの組み合わせが容易であり、省人化を促進します。また、真空ポンプ内蔵によりコンプレッサ不要で真空吸着が可能なため、省エネルギーかつ環境にやさしい生産システムを構築することができます。


【参考:電気代(日本の電気料金に則った算出)】
条件:1kWh=16円/1日10時間稼働/吸着時間:5時間

1日の電気代 1年の電気代
小型タイプ
吸着時の消費電力:4W
未吸着時の消費電力:1.1W
0.408円
(消費電力量25.5Whr)
97.92円
中型タイプ
吸着時の消費電力:7.5W
未吸着時の消費電力:1.1W
0.688円
(消費電力量25.5Whr)
165.12円


使用環境を問わず、電源電圧をロボットのコントローラーから供給可能
コンプレッサ不要で使用環境に制約がなく、電源電圧もロボットのコントローラーから取れるため、工場内のレイアウトや設備に関わる手間も軽減されます。

▲ M8コネクタケーブル:PLCなどの汎用入力機器で簡単に制御可能

吸着ハンドの豊富なバリエーション
吸着式ハンドには、小型・中型(吸着&バルーン)があり、様々なワークに柔軟に対応できます。また、パッドアダプタへの交換で複数パッドが取り付け可能になり吸着姿勢が安定します。

■小型電動吸着ハンド


・小型真空ポンプを内蔵(吸込流量0.3L / min)
・軽量260g
・様々な小型協働ロボットにオプションフランジ(P.C.D.15.5,25,31.5,50)で取り付けが可能
・パッド接続真空口(M5)で各種吸着パッドの取り付けが可能


■中型電動吸着ハンド

・小型より流量が多い真空ポンプを内蔵(吸込流量2.0L/min
・パッド接続用真空口が選択可能(M10,G1/8)
・当社各種吸着パッドの取り付け可能(M10,G1/8)


■中型電動バルーンハンド


・多品種、不定形状のワークが吸着可能
・中型電動吸着ハンドと吸着部の交換が可能



吸着搬送テストと適切な製品選択で安全性を確保

コンバムは、他の競合メーカーと比べてラインナップの幅広さが特長です。他のメーカーも類似の製品を扱っていますが、他社が扱っていない領域、特に中型のバルーンタイプもカバーしており、顧客のニーズに柔軟に対応できる点が強みです。

e・ハンドの導入には、ワークの形状やサイズに合わせて吸着パッドを選定する必要があります。さまざまな形状やサイズのパッドが用意されており、専門スタッフの選定アドバイスを受けることで適切な選択が可能です。

コンバムのe・ハンドは、革新的なロボットハンドとしてその利便性や柔軟性からさまざまな産業で注目を集めています。導入に際しては、吸着搬送テストを実施し、吸着搬送が可能か専門家のアドバイスを交え安全性を確保しています。
省エネ性や多様なワークへの適応性など、その利点は多数ございますので、ぜひ導入をご検討ください。



タイで生産ラインの自動化・省人化をお考えの方、吸着搬送に関するお悩みをお持ちの方は、下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。
Loading...