タイにおいて、コマツ産機のサーボプレス、ツイスター、プレスブレーキ、プラズマ加工機などのプレス機械、板金機械の販売代理店を務める伊吹産業(タイランド)。
アマタシティにあるコマツ産機(タイランド)のショールームで、同社の松田 信孝会長と伊吹産業の横幕GMにコマツ製品の強みについて語ってもらった。
松田:コマツ産機のプレス機は90年以上前に販売を開始しました。中・小型のプレス機が販売されたのは1972年(昭和48年)頃のことです。その際、日本全国にプレス機を広めるために代理店制度を導入しました。現在、日本で40社弱、アジアで12社の販売代理店がありますが、伊吹産業は最古参の代理店です。40年以上の取引の中で、常にトップの業績をあげています。
松田:横幕さんとは30年以上の付き合いです。私がコマツ産機に入社して30年以上になりますが、横幕さんはコマツ産機の先輩です。
横幕:松田さんは大阪でプレス機の営業としてお客様をショールームに案内し、私はセールスエンジニアとして対応していました。
松田:コロナ禍で設備投資を絞っている企業が多い。しかし、2020年10月以降、自動車業界の景気は7〜8割まで回復しています。
自動車に比べて落ち込みが少なかったのはエアコン業界です。今すごく忙しい。
エアコンは過去5年で5%強の成長を続けている、アジアで期待の市場です。当社も提案に力を入れ、板金機械を多数納品しています。
横幕:私は、日本で生産工場の自動化を数多く手掛けてきました。タイでもコマツの機器を活用した自動化の提案を進めていきたいと思っています。
松田:プレス機には、メカプレスとサーボプレスの2つがあります。メカプレスは昔からある一般的な機械ですが、サーボプレスは15年ほど前に登場しました。
コマツがいち早く世の中に出したサーボプレス機をタイを含めたアジア各国でご提案していこうと考えています。
新型サーボプレス「H1F-2」の特長は、3つの「F」に集約されます。
① Free Motion
自由度・精度・スピードを最適化できる「フリーモーション」
② FunctionICT
を駆使したフリーモーションの最適化機能により、サーボ効果を最適に引き出す
③ Future
サーボ効果と、品質・安全性の向上によりお客様の生産活動を将来にわたってサポートし続ける
松田:メカプレスは一定の速度でしか回転しませんが、サーボモーターを使ったプレス機は自由にスピードを変えられる。それを「フリーモーション」と呼んでいます。
横幕:成型は普通のプレス機ではゆっくりと押さないといけないので生産性が低下します。サーボプレスは、押すときはゆっくり、戻すときは素早くと、スピードが可変できる。そして、金型と材料がぶつかる衝撃が少なく、精度も上がります。
フリーモーションの利点は、
① 生産性が上がる
② 精度がよくなる上がる
③ 金型の耐久性が上がる
といったところです。
松田:タイでは、サーボプレス機の市場が毎年10%程伸びています。
当社は、今まで日本からプレス機などの商品を輸入してきましたが、今後はアジア現地生産も考察しています。それによって、アジア全域にサーボ機を広めていきたいと思います。