チャチューンサオ県バンパコーンの新工場で本格的に始まった当社のオーバーホール事業。
従来の工場体制に加え自前の専用工場が竣工したことで、インターミディエートシャフト事業に次ぐ主要な柱に成長することを期待しています。それを支えているのが、「アフターサービスはメーカーとしての責任」という考え方です。
本稿では、こうした考え方に裏付けられた当社の「4つのオーバーホール」についてご紹介します。
単にオーバーホールあるいは修繕といっても、持ち込まれる研削盤の調子や使用実態、目的によって、その内容はさまざまです。ユーザーにとってみれば、一日でも早く性能を回復し、現場復帰して生産を再開したいところ。全てのマシンを同列同様に診断し対策を講じていては、機動性を持ったオーバーホール事業は成り立ちません。そこで当社では、次の4つのカテゴリーに区分。それぞれに応じた処置を行なうようにしています。
当社ではボールネジやベアリングといった消耗品をパッケージにして在庫化。不意の事態にも備えています。部品の交換で済むような簡単な事案については、これを機動的に行うことで、一刻も早い現場復帰を実現させます。
生産物の設計変更やモデルチェンジによって必要となる治具や工具などの交換・付け替え。こうした都度のニーズに応じた対策をここでは行なっています。新しい治具や工具がそのままでは装着できないという場合でも大丈夫。全ての当社製研削盤については設計図面がありますから、責任を持って改造を行います。
長期の稼働により精度の落ちてしまった機械を分解、チューンナップして現場復帰させます。この作業には、日本の本社工場で研鑽を積んだベテランエンジニアが取り組みます。摺動面の「きさげ加工」はもちろんのこと、あらゆる復元工程を熟知したプロフェッショナルな作業ノウハウで加工精度の回復を図ります。蘇ったマシンの精度は、納品の際に立ち会いで確認をいただいております。
狭義のオーバーホールを超越し、当該機をパフォーマンスマシンとして蘇らせる「レトロフィット」。研削盤に新たな命を吹き込む作業工程と言っても良いでしょう。10数年以上も前に製造された機械は、部品供給が終了し、そのままでは修繕ができないものがあります。こうした時、NC装置を導入して自動化を進めたり、タッチパネルを装着することで操作性を向上させたりすることが可能となります。測定装置や搬出装置の付加にも対応しています。
機械を生んだ責任を私たちは負っていきたい。
少しでも長く、安心して当社製品をお使いいただくために。私たちが大切にしているKOYOイズムです。
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