ジェイテクトマシンシステムタイランド(以下、JMSTH)では、タイ進出時から研削盤のオーバーホールサービスに力をいれており、設立から着実にタイでの実績を増やして参りました。弊社で把握している限りで、現在ASEANにあるオーバーホール対象機(JMS製研削盤)は452台にものぼり、年間で約20~40のオーバーホール案件に対応しています。
今回は、JMSTHでのオーバーホールの実績について種類別にご紹介します。
オーバーホールは大きく分けて以下の4種に分類されます。
■リストア:中古機をオーバーホールして機械を復元させる
■リペア:スピード修理
■レトロフィット:自動化やNC化のバージョンアップ
■モディファイ:加工方法変更に加え、生産性向上およびランニングコスト削減
JMSTHでは予算・納期・ダウンタイム・加工精度などの様々な要素を考慮し、お客様ごとにカスタマイズしたオーバーホールの最適プランをご提案しています。
【オーバーホール実績例】
①リストア:フルオーバーホール(センタレス研削盤KC-800)
オーバーホールには様々な作業工程が含まれますが、特に技術やノウハウを有する重要な工程についてご説明します。
■スライドユニット:ターカイト張り替え調整
研削盤の摺動面を再研磨し、摩耗したターカイトを張り替えて耐久性を向上させます。
■ドレステーブルユニット:きさげ加工
機械加工精度では出せない平面精度を手作業で調整する加工。機械精度の良し悪しに大きく影響を与える、特に技術力を要する工程です。
■制御盤ユニット:電気配線修理
制御盤は約10年スパンで部品が型落ちし、特に海外では手に入りにくくなります。JMSTHでは、部品が手に入らなくなった電気制御装置などを新しいものに交換し、長期間使用できるようにアップグレードしています。入れ替え後は、既存プログラムで正確に機械が作動するように制御調整も入念に行います。
JMSTHのオーバーホールは「メーカーとしての製造責任を全うする」というポリシーの基、お客様目線でのサービス提供を第一にしています。タイでも機械を長期間、高品質に使用いただくために、今後もアフターサービスの充実に力を入れていきます。