当社は、熱処理の研究と開発を目的として、豊田工機株式会社(現 株式会社ジェイテクト)から分離独立し、1958年に株式会社CNK(中部熟練研究所)として誕生しました。主に自動車部品や工作部品に使用する金属表面の加工や、自動車部品の生産と加工、さらに自動運搬装置などの機械装置の製造・販売を手掛けています。中でも自動車部品は、大手自動車メーカーや多く部品メーカーに採用されており、その品質を高く評価されています。
タイにおいて2003年、CNK MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTDを設立しました。そして、2015年には日本で長年培ってきた技術や品質をそのままお届けできるように、ISO9001認証(製品の品質向上を図るための品質マネジメントシステム)を取得しました。また、同年に環境にも配慮したモノづくりの証である、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の認証も受けています。
ラックシャフトは、パワーステアリングのハンドル操作をタイヤに伝達する部品で、ハンドル先端に組み込まれたピニオンシャフトの相手部品となるラック歯付き軸です。重要保安部品となっています。
タイ工場では、ジェイテクト・タイ法人からの受注を手掛けています。ラックシャフトに関しては、当社は日本において30年以上の実績があり、その確かな技術は、ここタイ工場でもしっかりと受け継がれています。
また当社は、粗材から切削加工、軸部および歯部の高周波焼入れ、研削仕上げまで、完成品として一貫加工しています。これにより、安定した生産管理だけでなく、納期までの時間とコストの削減を実現します。機械加工ができる熱処理メーカーとして、熱処理一貫加工による低コスト高品質の製品をご提供すべく、弛みない努力で挑戦し続けます。
当社のもうひとつの柱は、金属表面改質部門です。タイでは2006年から業務を開始しました。日本の本社では創業当初から続く最も自信のある作業工程です。浸炭焼入れ、高周波焼入れ等の熱処理加工からDLCコーティング加工までを手掛け、光輝な外観と歪みがほとんどない仕上がりにこだわっています。表面改質のスペシャリストとしての至高の技を、ぜひともその目でお確かめください。
タイでの今後の目標は、機械装置製造の本格的な展開です。その手始めが生産部品などを自動搬送するためのオートローダーです。何らかの原因によりこの装置が停止した場合、該当ラインの作業のすべてが止まってしまうため、生産効率を左右する重要な装置です。
このほか、加工機の性能維持やランニングコストの低減に貢献する高清浄度濾過システムであるクーラント装置、浮上油を回収する油水分分離機などの環境機器の製造も検討しています。
当社の本社では既に自社による設計、開発、製造を行なっており、特別仕様にも対応。機能性に加え、アフターサービスやフォローアップ体制も整っているため、導入会社様からはご高評をいただいています。
現在のところ、タイで販売している製品は日本からの輸入ですが、今後はタイでもこれらの環境機器の需要が高まると予測されます。そのため1日も早いタイでの製造を目指しています。