機械商社のKGKエンジニアリング(タイ)。ここ数年で注力しているというオーバーホール事業について、テクニカルマネージャーの伊貝さんにお話を伺ってきました。
伊貝 明高 AKITAKA IKAI / Technical Manager (Technical DIV)
KGKのオーバーホール事業
サムライ︰御社のオーバーホール事業について、ご紹介をお願いします。
伊貝︰2002年に設立したKGKエンジニアリング(タイ)は、旋盤やマシニングセンタなどの工作機械をはじめ、計測器や周辺機器、産業機械の販売を行う機械商社です。
また、販売にとどまらず、修理やメンテナンス等のエンジニアリングサポートも行っていますが、その中でも数年前よりオーバーホール事業に特に力を入れています。
サムライ︰オーバーホールとは、具体的にはどのようなものですか?
伊貝︰オーバーホールとは、一定期間使用した機械を分解・点検し、不良部品の取替えや調整、キサゲによる摺り合わせ作業などを通して、その機械が本来持っている機能や性能を復元、または向上させるものです。
どんな機械でも、長年使用すれば老朽化し、何かしらのトラブルが起きる可能性が高くなります。トラブルが起こってから修理したのでは、機械の稼働を長期間停止させなくてはならず、社内外へ大きな影響が出ます。それを未然に防ぎ、生産性・安全性を維持・向上させて事業を行っていくためには、機械のオーバーホールが必要です。
KGKでオーバーホールした研削盤
ビフォア
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アフター
自分自身がその機械を「買いたい」と思うレベルまで徹底的にオーバーホール
サムライ︰オーバーホール事業に注力しているのはなぜですか?
伊貝︰KGKタイには2002年の設立当初からエンジニアリング部門がありました。しかし、私がタイに赴任する1年半前までは、タイ人スタッフのみの部署で、簡単な部品の取付けや取替え等しか行なっていない状況でした。
その様な状況に対して、弊社社長の石川は「今後は機械を売るだけではなく、オーバーホールを含めたメンテナンス事業・アフターサポート事業をしっかりやらなくては」と考えていました。そして、私が日本人エンジニアとしてタイに赴任することになりました。タイに来て約1年半、日本でのオーバーホールの経験をタイ人スタッフと共有しながら作業にあたっています。
2018年4月には、プレスの修理を長く経験してきたタイ人スタッフが加わり、エンジニアリング事業部のオーバーホールや修理の体制が強化されました。彼は日本語を流暢に話せるので、私としても非常に助かっています(笑)
中央︰テクニカルマネージャー 伊貝氏
右︰アシスタントマネージャー Mr.RAK/勤続13年
左︰Mr.AE /プレス機スペシャリスト
商社でオーバーホールを行う企業はそう多くないと思います。機械を売るだけではなく、その後もしっかりとサポートさせて頂き、何かあれば「KGKに相談しよう」と思って頂ける存在になりたいと思っています。
そのために、私自身が「このオーバーホールの品質なら買いたい、使いたい」と思えるレベルまで、きっちりと仕上げようと常に心がけています。
◇ 伊貝 明高氏 プロフィール
日本では工作機械のエンジニアリング会社である有限会社塩澤工業(愛知県)第二小牧工場勤務。新品の機械の組付けやオーバーホールを担当。2017年7月、エンジニアとしてKGKタイランドへ出向。エンジニアリング事業部テクニカルマネージャー。オーバーホール歴15年、これまでに延べ100台以上をオーバーホールした。新品の組付け等も含めると、経験した機械組付けは数百台にのぼる。
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