製品の設計・製図で使われる「CAD/CAMシステム」
自動車や電気・電子製品の生産が盛んなタイ市場でも多くの企業で採用され、付加価値が高い良質な製品の生産に欠かすことのできない〝インフラ〟になっている。
同業界の日系メーカーで先立ってタイ進出を果たし、サポート業務に励む企業がある。東京と北九州に本社を置く金型用CAD/CAMシステムメーカー「C&Gシステムズ」のタイ法人CGS ASIA CO.,LTD.だ。
タイでどのような取り組みを行っているのか。代理店商社として関係の深いKGK Engineering (Thai) Co., Ltd.の森本Managerと対談してもらった。
日系CAD/CAMメーカーとして、タイでお客様の近くでサポートする体制にこだわった
CGS ASIA徳田哲也Senior Sales Advisor
CGS徳田氏:当社は前身も含め30年以上の歴史を持つ、モノづくりに不可欠な金型製作に力点を置いたCAD/CAMメーカーです。特に、自動車向け金型用CAD/CAMシステムについては高い評価を得ており、この開発・販売・サポートなどを手広く手掛けております。
タイには2002年に進出しました。当時、日本では自動車関連企業の海外移転が進み、タイはその重要な拠点として注目されていました。当社もこうした流れを受け、お客様に近く、万全のサポートが行える当地を進出先に選定しました。
多くの場合、現地企業と販売代理店契約を締結し、人手のかかるサポートなどのアフターサービスについては代理店に業務委託するのが一般的です。しかし当社は、代理店に任せっきりではなく自ら現地法人を設立し、販売からサポートまで一貫して自社で行う仕組みの構築にこだわりました。CAD/CAMメーカー自身がここまでするのは極めて珍しく、数少ない事例と言えます。
日本でもタイでも強力なタッグを組むCGSとKGK。CAD/CAMに関する顧客からの声を共有
KGK Engineering(Thai) 森本健太Manager
KGK森本氏:CGSとは代理店として日本市場で太いパイプがあり、古くから永らくお取引をさせて頂いている、関係性の深いメーカーさんです。腰の据わった、どこまでもお客様目線のCAD/CAMメーカーという印象を持っていました。
余談ではありますが、私がタイに赴任する直前に、日本国内の取引先の中で、優秀な販売実績を残した営業マンに送られるC&Gシステムズの「社長賞」を頂きました。ひとえにCGSの皆様に多大なるご協力を頂いたおかげですが。
タイにおいては、ここ数年で両社の関係が更に強まっています。
昨年11月の工作機械の国際展示会「METALEX」では、当社のブース内に出展していただきました。今年もまた同様の出展を予定しています。CGSの優れたCAD/CAMシステムと当社のきめ細かい販売ネットワークで、より多くの企業にシステムを提供し、タイの製造業界に貢献していきたいと思っています。
CGS徳田氏:タイに拠点を構えることで、お客様からの要望や指摘に迅速に対応することができます。
得た情報は直ちに日本の製品開発部門にフィードバック。開発や改善に取り入れ、よりバージョンアップした製品として供給します。お客様の声の収集についてはKGKにも協力していただいており、頼もしい限りです。
異国の地でかつての交際相手に再会したような心強さです(笑)
品質や精度にこだわる企業が増えるタイ市場に、CAD/CAMシステムで貢献したい
CGS徳田氏:タイでも日本と同様同質のサポート体制を敷いております。そのため、エンジニアの育成が欠かせません。お客様と当社のタイ人同士が気兼ねなくタイ語でコミュニケーションが取れ、安心のサポートを受けられる。そういった状態を当たり前にしていくことが重要だと考えています。
KGK森本氏:日本市場と変わらぬ品質が求められるようになったタイ市場。日系企業だけではなく、タイローカル企業さえも、品質や精度にこだわりを見せるようになってきました。そのためには高品質のCAD/CAMシステムが必要です。
まさに、タイは技術革新の時期にあると言ってもよいでしょう。良質なCAD/CAM技術に支えられ、ローカル企業が目指す技術革新に、販売店である当社が少しでもお手伝いができるとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
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