10周年を迎えたKWEタイランド<PART 2>
28/10/2024
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サムライアジア編集部

大手総合国際物流企業・近鉄エクスプレスのタイ現地法人として1989年に設立された近鉄エクスプレス(タイランド)(以下KWEタイランド)を代表するタイ人のお二人・チャチャイ サーティソモン副社長と管理部門を担当するナパポーン アートチャイトGMにご登場いただく。

チャチャイ サーティソモン/Chudchai Sathitsommon
Vice President

① 統合後の印象

TKKロジステックス(以下TKK)は、タイ国内の物流と海上輸送に強みがありました。KWEタイランドはグローバルネットワークを持ち、国際輸送の専門知識も豊富でした。2社が統合したことにより、両社が持っているそれぞれの知識・経験・ネットワークといった強みを相互補完することができました。
統合前は、海上貨物の物量は月間約600 TEU※1であったのが、現在は約3,000 TEUに増加し、航空貨物の物量は月間1,200 Tonから3,000 Tonに増加しました。これは、統合のシナジーによるもので、非常に感動しました。
※1)20FTコンテナ換算


② この10年間で変化を感じたこと

統合前の従業員数は、TKKが700人、KWEが300人でした。当時の課題は、どうすれば両社の従業員を1つにまとめられるかということでしたので、私は組織のバランスをとるために、双方の間で多くの調整を行なうことに尽力しました。


③ KWEタイランドの強み

当社の強みは「Own operation, Own resources」です。
従業員・設備・輸送用トラック・倉庫等、KWE独自のネットワークを持っているため、物流の全てを一元的に管理することができます。
従業員は明確な職務分担があり、各々が得意な力を活かせる環境があります。また、得意な分野に応じて職務を交代し、だれもが自分の強みを発揮できる環境を整備しています。
個々の従業員の強みはKWEタイランドの強みになります。


④ 今後の取り組み

昨今のCOVID-19の状況により、私たちが予想できない影響がありました。
そこでは従来の仕事の仕方や会社の方向性を再検討する必要がありました。仕事のやり方や輸送ビジネスも同様に変化しなければなりません。変化していく状況に適応しなければなりません。

▲ラップラオにあるKWEタイランドの本社ビルにて



ナパポーン アートチャイトン/Napaporn Artchaitorn
General Manager, Corporate Service Unit

① 統合後の印象

当社は、全社員の努力により、統合後の10年間で飛躍的に成長しています。その中で従業員の人材育成に焦点をあてている私たちの方針が、会社の継続と繁栄に大変役立つことがわかりました。
統合後の初期段階には、様々な問題が発生しました。そこで我々経営陣は従業員を「会社内のお客様」と考え、仕事で彼らにとって大切なものを提供してきました。それにより従業員のモチベーションも上がり、会社も順調に成長すると考えております。


② KWEタイランドの強み

すべての従業員をサポートする立場として、当社は社員が満足して仕事に専念できるよう、職種ごとに独自のサポートチームを置いています。
多くの会社は他社に外注しますが、当社は専門性の高い業務を熟知したサポートチームを持つことで、従業員のトラブルに迅速に、かつ細やかに対応することができます。また、従業員が会社に意見や提案をするための「意見箱(Opinion Box)」を設置し、従業員の意見を聞くため毎月開催している「福祉委員会」、職場環境においては「安全委員会」を設置して適切に運営しています。


③ 今後の取り組み

将来的に、人による管理と、システムによる管理の双方で経営を行ないます。人材管理については、2021年に2年目となる社内の『経営開発プログラム(Management Development Program)』を通じて、次世代のマネジメント候補を育成してきました。
コンピュータによるシステム化では、多くのクロスファンクショナル会議※2を開催しようと考えています。これは、既存の組織のみをコンピュータでサポートするシステムを開発するのではなく、すべての組織で横断的に使用でき、効率よく実行するための仕組みを構築するためです。
※2)役職や所属に関係なく、優秀な人材が集まる会議



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