マルカマシナリー(タイランド)では、各種加工機械にあわせた様々な設備や装置をオーダーメイドで提供している。
今回は、同社で設計から製造までワンストップで手掛けたCNC旋盤一体型コンベア装置の製作事例を紹介する。
車載部品メーカーで活用されている村田機械の平行2軸型CNC旋盤の生産効率を高めるため、加工する部品の搬送を自動化するコンベア装置の設計・製作を行った。
設計にあたっては、以下のようなユーザーからの要望が考慮されている。
・生産性の向上:手作業よりも速く作業を完了させる仕組みづくり。
・省人化:自動化により作業員の人数を減らし、部品搬送にあたっていた作業員を別の作業に配置して効率化したい。
これまで旋盤加工した部品は、作業員が手作業で次工程に運んでいた。部品1個当たりの加工時間は約3分間。作業員は様々な工程を兼任で担当しているため、リアルタイムで部品を次工程へ運ぶことができず、全体的な製造リードタイムを長引かせる要因となっていた。
上記のような課題を解決すべく、マルカタイは専用の部品搬送装置を製作した。
カスタムメイドの専用機には、以下のような特徴がある。
✔ ワーク検出センサーの設置
搬送する部品(ワーク)が2種あり、それぞれの部品の高さに3~4mmの差があるため、部品を検出するセンサーを設置した。万が一コンベアに異なるモデルの部品が混入した場合、コンベアが自動的に運転を停止する仕様になっている。
✔ ワークに適したサイズの専用ピンを設計
通常シリンダーがワークを押し上げると、ピンはワークの中央穴にはまるようになっているが、穴の大きさは制御できないため、ワーク穴の大きさと傾きにぴったり合致したピンを設計した。仮にピンが小さすぎると、傾きが発生したり搬送中にずれてしまう可能性があり、大きすぎるとワーク穴に差し込むことができないためだ。
✔ クーラント液飛散防止用カバーを設置
旋盤から飛散したクーラント液が検出センサーの誤作動を引き起こす可能性があったため、センサーが正確に検出できるようなカバーを設置した。
マルカタイにはタイ人エンジニア5名と日本人エンジニア3名が在籍している。各エンジニアが持つ経験ノウハウと技術力により、このようなオーダーメイドの専用機装置の設計・製作の実績も増えているという。日本人エンジニアはタイ人エンジニアへ知識・技術を継承していることで、技術レベルの高いローカルスタッフが育っている。
現在マルカタイではオーバーホール、メンテナンス、自動化設備の製造・設置、アプリケーション開発などのエンジニアリングサービスを展開している。昨年は約80ものエンジニアリング案件を手掛けており、今後もさらに需要が伸びていくことが見込まれている。