昨今の自動車市場において、車載部品はより複雑化し、高精度が求められるケースが多くなっている。それら需要に対応するためには、高性能なマシニングセンタの存在は欠かすことができない。
今年設立12年目を迎えるサムットサコーンに工場を構えるQuality Gauge and Toolは、金型部品・機械部品・ワーク検出器などの精密微細部品を製造しているメーカーだ。マザックのCNC旋盤をはじめとする各種工作機械は、ワーク検出器をはじめとする高精度が求められる部品の製造を支えている。
本稿では、同社でのマザックの工作機械導入に至るまでの経緯と導入によるメリットを紹介していく。
Quality Gauge and Toolの強みの1つとして、工作機械や測定機器などの充実した加工設備が挙げられる。
Quality Gauge and Toolは、工場設立当初にタイの工場における工作機械の導入状況について調査を行ったところ、多くの車載部品メーカーでマザックの工作機械が採用されている状況がわかったそうだ。そのような市場の動向や、マザックが持つ品質に対する信頼性を考慮した結果、Quality Gauge and Toolでのマザックの工作機械の導入を決めた。
同社では主に、金型部品の製造においてマザックの工作機械を使用している。言うまでもなく、これらの部品は高精度が求められる。特に、5軸マシニングセンタ「VARIAXIS i-700T」は旋削からミル加工まで全工程をたった1台の機械でワンチャッキング連続加工が可能なため、省人化や工数削減、製造コスト削減に大きく貢献しているという。
同時5軸制御 立体マシニングセンタ 旋削機能付き「VARIAXIS iシリーズ」特長
✓ 豊富なテーブルサイズ&主軸バリエーション
✓ 旋削テーブル付きで素材から完成品までの全工程を1台の機械で工程集約
✓ 高精度・高剛性構造により安定した高精度加工を実現
✓ 多品種加工に最適な自動化システムの豊富なオプション
旋削・ミル加工による工程集約により…
・段取り工程の削減
・生産リードタイムの大幅短縮
・取付治具費用や設備費用の削減
・機械設置スペースの削減
・累積誤差の最小化と高精度な加工の実現
などの効果(付加価値)を創出する。
マザックの工作機械導入により、高精度部品の効率的な加工を実現したことに加え、より複雑な精密部品の製品ラインナップを拡大することができたのだそう。
また、マザックの工作機械はプログラミングの専門知識がなくても操作パネル上で各種設定が可能なマザトロールプログラムを搭載しており、使用方法も簡単でわかりやすい。機械オペレーターの経験値に依存することなく、高品質を保つことができる。アイドリングタイムの削減や、生産性向上に貢献しているという。
加えて、マザック(タイランド)によるタイ現地での迅速なアフターサービスや充実したメンテナンスサービスも継続してマザックの工作機械を使い続ける理由だ。
サムットサコーン県ラトゥムベーン市に工場を構える精密微細部品メーカー。高精度な工作機械に加え、0.1ミクロン領域での測定が可能なワーク測定器などを保有し、精密部品の製造を得意としている。お客様の要望に合わせた部品のカスタマイズ設計にも対応している。