工場の電力料金の20~25%がコンプレッサによって消費されているということをご存知ですか?電気で動く生産設備の中でもモーターを使って圧縮空気を作るコンプレッサは、多くの電気を消費します。コンプレッサ運用を見直すことは、工場全体の省エネ対策&電気代削減に有効です。
本記事では、今すぐにでもチェックできる省エネ・節電のポイントを紹介します。
コンプレッサの省エネ・節電においては、以下のような項目に注目します。
上記のうち、すぐにでも取り組めるのは
1)圧力調整
2)エア漏れの改善
です。
■初期設定の圧力のまま使用していませんか?
まず重要なのが、吐出圧力が適切かどうか確認することです。
条件によりますが、圧力を0.1MPa下げるだけで約8%も電力消費量を削減できます。
機器を運転するのに必要以上の吐出圧力に設定されていると、コンプレッサの消費電力は無駄になってしまいます。初期設定の0.7〜0.8MPaのままコンプレッサを使用している工場が多くありますが、機器が必要とする圧力は0.5MPa以下である場合も多いのです。
機器の動作に支障がない範囲で吐出圧力を下げることで、コストをかけずに大きな省エネ効果を得ることができます。
例)37kWインバータ機の場合
軸動力(kW)
■エアー漏れを放置していませんか?
配管・弁・バブル・フランジ等の接合部など、圧縮空気系統からのエア漏れがあると、コンプレッサの運転効率が悪くなります。
一般的に工場で使用されるコンプレッサーエアのうち、10~20%は漏れているといわれています。タイでは様々な要因によって40~50%もエアが漏れているケースもあります。
定期的にエア漏れ点検を行い、漏れを撲滅することは電気料金のカットに効果絶大です。シューシューとエアが漏れる音・手をかざしてみる・付近の壁の変色などは、工場内のスタッフが簡単に発見できると思います。
より正確に算出するためには、圧力幅・時間・運転負荷率などから計算する方法もあります。
複数台のエアコンプレッサを使用する場合は、エア需要に合わせて稼働台数を制御する「台数制御システム」が効果的です。台数制御盤が必要な空気量の変化に応じて自動的に最適台数を選択し、運転することで省エネを実現します。
さらに、インバータ式コンプレッサを組み合わせることでエア需要に比例した電力消費となり、飛躍的に省エネ効果を向上できる場合もあります。
しかし「どの方法が最も工場に合っているか?」「費用対効果が大きいか?」を知るためには、まずは現在の状態を正確に把握することが必要です。また、最も効率的な運転をするためには、コンプレッサの配置や制御盤がもつ機能にも着目して、現場に合ったものを選ぶ必要があります。
三井精機タイは、プロの目によるコンプレッサの診断サービスを行っています。
当社の診断サービスでは、コンプレッサの稼働状況を1分間隔で1週間にわたって測定し、データ化された結果をレポートで視覚的にまとめます。そして、お客様の工場ごとに最適な改善方法をご提案します。
「とにかく電気代を節約したい」「制御盤にどのくらい投資効果があるのか知りたい」「現場の環境を改善したい」など、お客様の課題を気軽にお問い合わせください。
皆川 Minagawa
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