独自の圧縮機工「Z-screw」の特長をご紹介
エアコンプレッサの進化において、省エネとパフォーマンスの両立は常に求められてきました。
三井精機では、先進的なエアコンプレッサ圧縮機技術を開発し、独自の圧縮機構「Z-screw」を搭載したコンプレッサを提供しています。
本稿では、Zスクリューの構造や特長についてご紹介していきます。
Zスクリュー圧縮機の優れた性能と導入メリット
日本で唯一の圧縮機技術Zスクリューは、シングルスクリュー型の圧縮機で、日系メーカー製品では一般的なツインスクリュー型と比較して、より圧縮効率やメンテナンス性に優れています。
― 特長 ―
✔ 静音性・耐久性・高効率に優れている
✔ オーバーホールが容易でメンテナンス性に優れる
✔ 1回転で12回の高い圧縮効率
✔ 遠心式に比べて高圧縮比が可能で、低振動
✔ ツインスクリュー型よりも圧縮スピードが速い
▲半径方向（ラジアル方向）と軸方向（アキシャル方向）にかかる荷重がそれぞれ相殺されて理論的にはゼロになる
▲半径方向の荷重（ラジアル荷重）と2つのスクリュー軸間距離によってベアリングの負荷に対する制約が大きくなる。
▲ベアリング負担を軽くし、振動や騒音の発生を最小限に
工場使用条件にあわせた最適な選択
オイル式コンプレッサ・オイルフリーコンプレッサ
Zスクリュー搭載のコンプレッサには、油潤滑と水潤滑の2タイプがあります。弊社では、お客様の工場使用環境にあわせて、最適な機種を提案しております。
■ オイル式コンプレッサ：Zgaiard X・Zgaiardシリーズ
高性能・高効率・高耐久性・導入しやすい価格などの理由から主に工業向けの需要が高いシリーズです。タイでも導入実績が多い、人気の機種です。日常的に油の管理が必要でメンテナンスが重要となります。
― Ｘシリーズ特長 ―
・吐出し空気量の最大10%増大
・トップランナー規制対応モーターを採用し、高効率／省エネを両立
・ロールシステムに加え、瞬時起動システムを採用し、迅速で効率的な運転
・地球温暖化対応で周辺温度50℃でも異常停止しない運転
・吐出温度95℃以上での増風冷却運転によるエネルギー効率向上
・潤滑油回路・制御回路のユニット化によりメンテナンス性向上
・瞬時起動システムによる末端圧力の追従性向上とアイドルタイムの大幅短縮（インバーター式）
▲ 油潤滑図
■ オイルフリーコンプレッサ：i-14000 X・i-14000シリーズ
油を使用しないため、食品・薬品・医療系などの衛生管理を重要視する現場に適しています。最新のi-14000 X・i-14000シリーズは、ステンレス製の材質を採用し、静音性に優れ、メンテナンスも簡単です。工場の環境対策の一環として選択される企業も増えています。
― Ｘシリーズ特長 ―
・吐出し空気量の最大7%増大と広範な圧力設定
・永久磁石モーターを採用し、高効率・省エネを両立
・クラス最小のスペース
・高耐久性・耐摩耗性を兼ね備えた高性能エアエンドを採用
・自動水質制御ユニット内蔵で水質管理の安定と不純物を除去
・瞬時起動システムの導入による末端圧力の追従性向上とアイドルタイムの大幅短縮
・地球温暖化対応で周囲温度50℃でも異常停止しない運転
・高入気温度ドライヤの採用でエネルギー効率向上
・周囲温度45℃以上での異常警報による運転の安定性が確保
・空冷15〜37kW（オプション：水冷22/37kW）
・15kW / 22kW / 37kW
▲ 水潤滑図
タイでも年々需要が高まるインバータ式エアコンプレッサ
タイのモノづくり現場においても、省エネや環境保護への関心が高まっている背景から、約60％のお客様がインバータ式コンプレッサを選択しています。
三井精機（タイランド）では、お客様の工場規模や生産量、コンプレッサの使用環境、予算などにあわせて最適なコンプレッサの組み合わせを提案しております。
また、現状の工場のコンプレッサの稼働状況データを基に、省エネ診断も行っています。コンプレッサの負荷率やエア漏れ量、圧力変動に基づいて、現場の環境改善や電気代を節約するための方法も併せてご提案が可能です。