三井金属鉱業を親会社とし、研削砥石において100年を超える歴史を持つ老舗企業「三井研削砥石株式会社」。そのタイ法人の「MITSUI GRINDING TECHNOLOGY (THAILAND) CO.,LTD.(以下MGT)」が設立されて、今年でちょうど四半世紀を迎える。
長期にわたって歩み続けてこられたのは、タイにおける販売総代理店「MITSUYA LIMITED」(ミツヤ)の存在が大きい。現社長の木村譲氏は三井金属鉱業の元営業部長であり、タイ法人の取締役も務めた人物だ。
2社のタイでの歩みと取組みをMGTのAssistant General Managerの佐藤政和氏との対談で語ってもらった。
木村氏:自動車や家電、ベアリング、バネ、刃物などの工業用部品に止まらず、生活用品や医療機器など私たちの身の回りのあらゆる製品には、仕上げ作業を行う際に研磨用砥石が使われています。その砥石の製造販売で高い実績を持つのが三井研削砥石株式会社です。30年以上も前に私は、同社の営業として日本から東南アジアなどに向けた輸出の担当をしていました。
タイ市場の需要は高く、多くの砥石を出荷していました。ところが、当時のタイの関税は40%(現在は3%)。人件費が安いとは言っても、これでは利益はほとんど出ません。また、現地企業や外国企業の安価な製品にも太刀打ちできません。そこで現地法人を立ち上げようとしたのが25年前のことです。
佐藤氏:木村さんが在籍したのは私の赴任する前のことですが、木村さんには本当にご尽力をいただいたと伝え聞いています。日系企業の進出ラッシュが起こる前のこと。タイ法人が今あるのは、木村さんのおかげです。約10年間お勤めになり、ミツヤ社に移られてからも、良好なお付き合いをさせていただいています。
木村氏:ミツヤにはタイ人2人、日本人1人の計3人の出資者がおり、「三本の矢」の意味から「ミツヤ」と名付けました。苦しい時も楽しい時も、3人が1本の弓矢のように一致結束し、難関を乗り越えていく。そんな思いを込めたと聞いています。
佐藤氏:MGTの研削砥石は完全オーダーメイドです。サイズもスペックも様々であり、顧客のニーズを理解し、最善の製品を納品しなくてはなりません。そのためには、顧客に寄り添う、心の籠もった営業を展開しなくてはなりません。
その点で、ミツヤ社の営業スタッフは頼れるメンバーばかりです。顧客がどんな困り事を持っているのか、どのような悩みがあるのかを正確に理解しています。「タイの市場のことは、ミツヤ社に任せておけば大丈夫」。歴代駐在者の申し送り事項です。
木村氏:営業活動の成否は、従業員教育にかかっています。研削砥石はパンフレットを持って顧客回りをすれば、誰でも売れるというものではありません。まずは、営業スタッフに自社で取り扱っている砥石をよく知り、理解させること。「こういうものだ」と見せて、触らせて、教え込むことです。これには相当の年月がかかりますが、これをやるからこそ一流の営業スタッフが育ちます。
また、責任を明確にするための組織作りも重要です。タイ人の営業担当部長の下には、現在4人のチームリーダーが配置されています。地域担当制を敷いており、これにより責任の所在が明確になります。緊張感を持って、良い意味で競争し合う体制が大切です。
佐藤氏:好不況など、さまざまな経済の浮き沈みの場面でミツヤ社とは二人三脚で運命をともにしてきました。本当に頼りになるパートナーです。営業面でお任せできる分、メーカーである当社は製造、研究・開発に没頭することができます。
木村氏:四半世紀と言いますが、あっという間でした。その中でも思い起こされるのは、1997年7月の通貨危機。一気に仕事がなくなりました。2011年の大洪水も、ある意味では思い出深い出来事です。そのような局面でも営業活動を続けてこられたのは、ともに切磋琢磨してきた仲間がいたから。そして、信頼してくれるMGTの皆さんがいてくれたからです。
佐藤氏:タイで研削砥石のことでお困りの際は、当社とミツヤ社にお任せ頂ければ安心です!心の籠った営業と質の高い製品で、お客様の期待にお応えします。
【主な取扱い製品】
■ 平面研削用砥石
■ 円筒研削用砥石
■ センタレス研削用砥石
■ その他 研削用砥石
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【タイ法人】
Office
Tel: +66(0)-3821-3382~3
Email: salemgt@mgt-thai.com
佐藤 Sato
Mobile: +66(0)8-9831-1984
野村 Nomura
Mobile:+66(0)9-2830-4558
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