本稿では、村田機械株式会社のJIMTOF2024展示ブース(工作機械&シートメタル加工機)のハイライトを紹介していく。
今年の展示は、これまで同社が得意としてきた量産加工分野だけでなく、多品種生産現場向けの自動化生産システムに焦点をあて、来場者の注目を集めた。
生産設備の自動化だけでなく、材料投入や完成品の取り出し、段取り替えなど作業者の介入を要する場面での省人化・自動化をコンセプトとしており、実際の加工現場での事例を想定した製品本体と周辺装置の組合せを展示した。
【主な出展製品・ソリューション】
・Y軸付正面型CNCターニングセンタ「MSR60」
・平行2軸型CNC旋盤「MW120Ⅱ」
・正面型CNCターニングセンタ「MD120Ⅱ」
・対向2軸型CNCターニングセンタ 「MT1065」
・各種シートメタル加工機(映像出展)
様々な展示製品の中でも、2024年4月発売の新製品であるY軸機能を搭載した正面型1軸CNCターニングセンタ「MSR60」を組み合わせた段取り替え自動化装置は、人手不足の課題解決に貢献する画期的なソリューションだ。
主軸チャック爪と搬送用ローダのチャックの自動交換機能を搭載した自動段取り替えにより、オペレーターの作業は素材をトレーごとセットし、完成品をトレーごと回収するのみ。作業工数削減と稼働停止時間の削減に貢献できる生産ラインとなっている。
段取り替えのスケジューリングにより、夜間での多品種長時間無人運転が安心して行える。
<主な特長>
・段取り替えを自動化
『ローダチャックチェンジャー』と『主軸チャックジョウチェンジャー』の組み合わせにより類似寸法や類似形状のワークに留まらない多品種ワークの自動流動が可能
・大容量トレーフィーダー
夜間無人運転に必要なストック数を確保した大容量の供給装置を搭載
・トレーサビリティの確保
自動計測装置と刻印機を活用し、夜間運転中でも生産状態を正確に追跡できる