NACHI・不二越のタイ事業で、1999年の進出以降、中心を担ってきたベアリング(受軸)の生産。
東部ラヨーン県に工場を置き、タイ国内をはじめ東南アジア、欧米市場への供給を行なっています。
これまでは自動車産業を中心としたニーズにお応えしようと、独自の特殊設計を施した製品の数々を販売してきましたが、当社のベアリング製品が貢献できる分野は自動車関連の産業にとどまりません。
長寿命・高精度・低燃費を実現するベアリング(軸受)の生産技術
当社ベアリング製品の最大の特長は、特殊熱処理や特殊鋼処理といった、特殊処理を施すことで得られる高い耐久性にあります。
ベアリングは製品の信頼性を支える重要な要素であり、自動車の出力を上げるためには、ベアリングが高負荷に
対応できる必要があります。
もともと金属は強い物質ですが、ただ加工しただけでは本来の性能を発揮できません。特殊処理は、用途に応じた「強さ」や「硬さ」、「粘り」を持たせるための重要な工程です。
また、特殊処理を施すことによって軸受の小型化が実現でき、結果として低燃費化にも貢献します。
高いエンジン出力を必要とする産業機械などにおいては非常に重要なポイントで、24時間絶え間なく駆動させるような製品では、特に有効性を発揮します。
不二越が量産を可能にした複列4点接触玉軸受
当社が量産体制を確立した複列4点接触玉軸受は、環境性能の向上で求められる低トルク化と高剛性を両立した製品です。
深溝玉軸受と円すいころ軸受の中間的な位置づけとなる新構造で、電気自動車・ハイブリッド車などを中心に導入されてきました。
大量生産が実現したことで、今後はよりいっそう多様な産業に活用いただけると思っています。
▲深溝玉軸受と円すいころ軸受の中間的な位置づけとなる
▲複列4点接触玉軸受の構造
NACHI(タイ)が提案する複列4点接触玉軸受の新たな活用シーン
タイでは、自動車業界のみならず、当社のベアリング製品が貢献できる産業に幅広く提案を行なっています。
その一つが、農業用機械です。
タイにおいて農業は、今なお重要な産業の一つです。トラクターやコンバインといった農業用機械は高いエンジン出力を必要とし、堅牢性が求められる製品です。
省力化・効率化が求められる現代の農業においては、当社のベアリング製品も農機の低燃費化に貢献できると確信しています。
当社では、研究開発(R&D)部門のタイ移転が進行しており、タイおよび周辺国のお客様に対して、ますます機動的に技術情報をお届けできる体制となります。
これからも産業機械全般で最適な製品と使用方法をご提案していきます。
タイおよびASEAN各国で高性能なベアリング(受軸)製品をお求めの場合は、当社へお問い合わせください。