10月9日~12日の4日間、インドネシア・ジャカルタのJIEXPOにて、インドネシアの先進産業向け展示会「Indo FASTENER 2019」が開催された。
NANO SEIMITSU CO.,LTD(以下、ナノ精密)代表の大石 修寛マネージングダイレクター(以下、大石社長)がインドネシアに設立した新会社PT REAIMA AUTOPRESISI INDONESIA(以下、AUTOPRESISI)はこの展示会にて、岳展UAZNCのCCDカメラ高速自動選別機(7つカメラ標準機)を初披露。
今回の出展は、YUYAO NAIDE AUTOMATION TECHNOLOGY CO.,LTD(以下、NAIDE)のブースの一部を借りる形で実現した。
これまで販売してきたCCDカメラ高速自動選別機は、4つカメラまでが標準機としてラインアップされ、上・下・横、それぞれ製品の裏側から光を当て、影部分の寸法を計測するというもの。あと一つは斜めから見たり、ネジ部の打痕傷を360度全方位から確認できるミラーレンズをオプションで付けたりといった使い方だった。つまり外観検査はほぼできず、寸法、変形、ミックス異品対策として使われていた。
「一方で今回の7つカメラは、上・下・横、3つのカメラによる従来通りの測定に加え、別の4つのカメラで製品を360度全方位から直接囲い込んで外観を捉えるというもの。外観検査も意識した画期的な選別機です」(大石社長)
もちろん、ナノ精密で販売している外観検査用カメラシステム「DECSYS(ラインスキャンカメラ)」ほどの検知力はなく、大きな目立つキズのみを弾くというレベルではあるが、それでも大きな進化と言えるだろう。
「選別スピードも300PCS/M を実現。カメラが増えたからといって、選別速度が落ちてしまったら意味がありません」(大石社長)
選別機の進化や価格競争力の向上に伴い、今後は自動検査、自動選別の需要がますます増加していくと考えられる。
「頼りになる相談相手が現地にいてくれたら… そのようなご要望にお応えできる会社を目指していきます」と大石社長は語ってくれた。
もう一つ、今回のブースの主幹であるNAIDE社についてご紹介したい。
標準機では補いきれない自動機の需要は、実際とても大きい。標準機による確認ではサイズ、形状、重量などに制限がある。さまざまな製品の問題を検知できるセンサーやレーザー、カメラなどは探すことができ、テストで良い結果を得ることもできるが、問題が起きるのは大半が「自動機部分」だ。ここでうまく稼働できないと、実際に使える自動選別機にはならない。また、自動アッセンブリー機としての需要も大きなものがある。
中国企業であるNAIDEは、この分野での高い知見があり、日系企業への納品も増加している。ナノ精密の製造会社FORTUNE CROSS でも、10um以下の幾何公差を含めて6ヵ所を自動測定できる自動機をNAIDEより購入し、社内で活用していく。(現在製造中)
「良いセンサーやカメラを購入しても、自動機がうまく稼働しなければ意味がありません。また自動機部分が各種センサーの何倍もの価格になっては、これもまた意味がないことです」(大石社長)
近年、台頭著しい中国メーカーから、大石社長が直接工場に出向いて厳選した自動機メーカーとのコラボレーションを提案できることが、ナノ精密、そして AUTOPRESISI の強みだろう。NAIDE の自動機は、インドネシアだけでなく、タイでも積極的に提案をしていくとのことだ。
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