タイで各種部品の自動選別サービス「選別ハウス」を展開するナノ精密が、アジア一帯で新たなパートナー探しを進めている。インドのデリーでは、2年間限定のテスト「選別ハウス」を今夏にもスタート予定。需要に応じて、同国内での複数店舗の展開も視野に入れる。さらに、タイから東に陸路で続くベトナム市場も有力とみて、協業・提携先を探している。こうした折、口コミで選別ハウスの噂を聞きつけた在ベトナムのベトナム系企業の日本人幹部がタイの選別ハウスの視察に訪れた。
サムットプラカーン県にあるナノ精密の本社を訪ねたのは、ベトナムの首都ハノイに本社を置くTECNO VIETNAM INDUSTRIES CO.,LTD.(テクノベトナム社)のSales Department Manager賀川正弘氏。忙しい日程を縫って、ナノ精密Managing Director(MD)の大石修寛氏と面会した。事前に日程を摺り合わせたところ、両者の都合が付いたのはこの日のわずか数時間だけ。運命的な出会いに賭ける意気込みが感じられた。
テクノベトナム社は、2009年設立のベトナム資本の企業。検査機、計測器のほか、設備機器や生産関連資材などを販売。部品や金型メーカーの品質管理、生産管理などに貢献している。賀川氏は、そのホーチミン支社の販売責任者だ。かねてから、製品品質をどう向上すべきかに関心を持っていた。
選別ハウスの存在は、取引先のベトナム企業から耳にした。「1日最大で10万個の部品の全数選別ができる企業があるらしい」。条件次第だろうが、ベトナム市場に持ってくることができれば、効果は計り知れない。そんな思いが脳裏をよぎったという。
工業化が進んだとはいえ、ベトナムは、まだ労働集約型の市場。不良品検査でも適合検査でも、豊富な労働力によって人の目と手による検査が行われている。この点、自動化が徐々に進みつつあるタイとは市場のありようが大きく異なる。
当然、ベトナムでは人的ミスや見落としは残ったまま。その度に部品メーカーは納品先から呼び出しを受け、いつ終わるとも分からない全数検査を手作業で行うことになる。賀川氏はこれを「悪しき伝統」と表現。「これまで、多くの関係者が目をつぶってきたこと」と指摘する。根本的な解決のないその場しのぎの対応に、改善の必要性を感じていた。
大石氏から全数検査の仕組みと可能性を一通り聞いた後、賀川氏は早速、選別ハウス内の見学へ。稼動する装置の様子を自身の目で確かめ、詳細に説明を受けながら、熱心に質問を投げかけていた。
「予想以上にコンパクトで、場所を取らないのが印象的。人も最低限で済み、自動化という点でも優れた装置だと感じた」と感想を語る賀川氏。導入にはベトナム国内の需要も見定めなくてはならず、すぐに事業化につながるかどうかは未知数。それでも、「他がやっていないこと」「誰も手を付けていないサービス」に出会い、「収穫は十分にあった」という。
タイで始まったナノ精密の自動選別事業。近い将来ベトナムをはじめアジア他国でも「選別ハウス」が見られるかもしれない。
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