業界トップシェアのトロコイドポンプをはじめ、様々なポンプを製造・販売する日本オイルポンプ株式会社(以下、NOP)。近年では、ポンプそのものにとどまらず、クーラントソリューションも提供するメーカーへと前進を続ける。
業界内でのNOPへのイメージを“ポンプメーカー”から“クーラントソリューションメーカー”へと変革していくべく、日本はもちろんのこと、タイ・東南アジアでも積極的な製品展開、PRを行っている。
その取り組みの一つが、タイをはじめ東南アジア向けに新たに開発されたクーラントタンクユニット『NOROSHI』シリーズだ。
機械・機器の修理やチップコンベヤの製造を手掛けるSuzuka IP(Thailand)Co., Ltd(以下、Suzuka IP)によりタイで設計製造されたクーラントタンクに、NOPのサイクロンフィルターポンプを設置したクーラントソリューション『NOROSHI』シリーズ。2024年10月にNOPとSuzuka IPで共同製作製品としてリリースした。
クーラントユニット『NOROSHI』担当構成
❖ ポンプ:日本オイルポンプ株式会社
❖ タンク・チップコンベヤ:Suzuka IP(Thailand)Co., Ltd
❖ 板金塗装加工:SUGA STEEL(THAILAND)Co.,LTD.(清鋼材)
日系各社の強みを活かし、タイでの現調にこだわってコラボレーションしたクーラントユニットだ。
Suzuka IPの「使える安物」とのコンセプトのもと、必要な機能に絞り込んでできるだけシンプルな構造にすることで価格を抑えているのがポイント。需要の高いBT30番クラスの小型加工機(マシニングセンタやタッピングセンタ)での水溶性クーラント切削向けに開発・設計されている。
2011年のタイ法人設立以来、工作機械の点検・調整やメンテナンスからオーバーホール、設置作業までを数多く請け負い、周辺機器の修理・製造も手掛けるSuzuka IP。工作機械に熟知しているからこそ、周辺機器も実用性の高い最適な設計ができるといえる。
チップコンベヤの製造実績も豊富で、一品一葉、顧客に合うものを作ってきた。
長年NOPのポンプが採用された機械設備のメンテナンスに携わってきた中、「ポンプのプロの力を借りて、高品質でコスパの良いクーラントユニットを作りたい」という両社の想いが一致し、今回の協業が実現した。
NOPサイクロンフィルターポンプとSuzuka IPチップコンベアを組み合わせたBT30番用のクーラントユニット。大きな切粉はチップコンベアで除去し、ミクロン単位の小さな切粉はサイクロンフィルターポンプで除去するため、省スペースかつ省メンテナンスな点がポイントだ。
■タイで設計から製作までワンストップ!日系3社のコラボレーション
機械・機器・設備に精通するSuzuka IPの日本人エンジニアがタイで設計。
各社タイに拠点があり、短納期(最短30日~)かつ点検・メンテナンスもスピーディな対応が可能。
■メンテナンス&ランニングコストフリー構造
クーラント系装置のトラブルが多いタイでの経験をもとに、メンテナンスや掃除の必要性を減らしドラムフィルター不使用設計。代わりにクリーニングシャワーで浮いてくる切粉を沈め、さらにタンク内にクーラント液を攪拌させ溜まりがちな切粉・スラッジを除去している。
■高品質をミドルクラスの価格で提供
BT30番向けに絞ったことで、中級クラスの価格帯ながら高い品質を実現。タイの製造現場でよく聞くクーラントにまつわるトラブルや課題を踏襲し、価格を抑えながらも使い勝手の良い設計を形にした。
■省スペース
ドラムフィルター不使用によりコンパクト設計。
まずは、BT30番用のチップコンベヤ付きクーラントタンクとして販売していくが、いずれは需要にあわせてチップコンベヤなしの仕様開発や、サイズのカスタマイズにも柔軟に対応していく計画だという。
日本オイルポンプはタイや東南アジアでお客様のニーズに合わせたカスタマイズを提供します。
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