RoHS規制によりはんだの鉛フリー化が始まり、既に20年以上が経過しました。
『SAC305』や当社の『SN100C』等、鉛フリー合金は業界に広く浸透し、実装品質も日に日に向上しております。しかしながら、融点が高いという鉛フリーはんだの弱点は未だ克服できておらず、電子基板の高密度化や、部品の微細化が進む中で、低温実装に対応した製品を求めるお声を多数頂いておりました。
そこで、今回は新製品のSn-Bi系低融点はんだ『TempSaveB58』&『TempSaveB37』をご紹介させていただきます。
既存の鉛フリーはんだは90%以上が錫(スズ)で構成されていますが、TempSaveシリーズは大部分がビスマスで構成され、錫(スズ)の含有量をこれまでの半分に減らしています。
この配合により、融点は約140℃となり、既存の鉛フリーはんだとの差はなんと80℃!200℃以下でのプロセスを可能としたまさに新時代の低温実装を実現します。
では、200℃以下の実装温度が実現するメリットをご説明致します。
メリット① タクトタイムを15%短縮!
実装温度が低いため、プリヒート・本加熱、それぞれで昇温時間を短縮する事が可能です。(下記プロファイル参照)
当社推奨プロファイルをベースに、15%以上の短縮を実現し、生産の効率化を実現します。
メリット② 消費電力を20%削減!
ピーク温度の低下と、タクトタイムの短縮により、消費電力を20%以上削減することが可能です。
高騰するエネルギー価格への対応としてはもちろん、脱炭素化やSDGs達成に向けた取り組みとしても活用頂けます。当社は、はんだ合金を通じて実装工程の省電力化を実現します。
メリット③ 部品への熱負荷を削減!
ピーク温度を200℃以下に下げることが可能なため、部品への熱負荷を軽減することが可能です。
耐熱性に厳しい制限のあるフレキシブル基板の実装では、既に広く使用されており、通常のプリント基板であっても部品選定や、設計の幅を広げる事ができるため、生産の最適化を実現します。
当社では、TempSaveシリーズとして、リフロー用に耐衝撃性を向上させた『TempSave B37』とフロー実装にも併用可能な『TempSaveB58』の2種類をラインナップしております。
フロー実装につきましては、低温で十分活性し、尚且つドロスの基板への付着を軽減することが可能な低温フロー用フラックス『NS-F902』もございます。
この機会に是非、低融点はんだTempSaveの採用をご検討ください。
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