以前の記事で、SAPの優れたゴールドパートナーである「Round2」紹介に焦点を当てた。本記事では、SAPシステムの実装例を具体的にご紹介していく。
ROUND2のクライアントであるMagotteauxは、世界26ヵ国で3,000人以上の従業員を擁する企業だ。グローバルに事業展開していることから、主要業務プロセスをサポートする一貫性を持ったアプリケーションの構築が望まれていた。
実際、この必要性は高まり、Magotteauxは業務効率を向上させるためにERPシステムの最適化を検討していた。
同社は、一貫したデータベースとレポートシステムを通じて、拠点間のコミュニケーション・情報交換、および協業を促進することを目指している。これにより、Magotteauxは意思決定プロセスを迅速化し、企業の管理指標へのアクセスを提供できるようになる。SAPを主要なシステムとして選択することがこの課題の解決策なのだ。
SAPシステム導入前に直面していた問題
SAPの導入前、Magotteauxは旧来のERPシステムは拠点間の統一性に欠けていると感じていたという。その結果、このシステムは広範囲に使用されていたにもかかわらず、拠点間の協業という点では不十分であり、調和がとれていなかった。これにより、ローカルプロジェクトではなく、グローバルプロジェクトに方針を移行していったのだ。
SAP導入後、ビジネスに多大な価値をもたらす成果得るためには、コミュニケーションの改善・一貫性のあるデータベース・効率的なマスターデータ管理・レポーティングの強化など、大幅な変革が必要だった。
MagotteauxのCIOは、この変革には、安定化・ユーザートレーニング・継続的なシステム利用による慣れなどのいくつかの段階を通じて、かなりの努力が必要だと主張している。
SAP導入後の感想と今後の展開
MagotteauxのCIOは、今回のアジアでのプロジェクト以来、Round2に対して一貫して非常に良い印象を持っている。
同社は、タイでの経験が比較的少なく、言語・地理・タイムゾーンや文化的ニュアンスの違いなど、さまざまな課題に直面していた。彼らはシステムパートナーは、Magotteaux SAP Corporateチームの延長として実装作業を行う能力を持っている必要があると考えていた。
重要なのは、Round2は、選定および実装の過程での専門知識を示してくれただけでなく、Magotteauxの文化を理解し、これを尊重することで、そのプロフェッショナリズムを示した点だ。さらに、Round2の柔軟性や適応力もシステム導入プロジェクトの過程で評価されている。
「これまでのプロジェクトを通じ、Round2は信頼できるパートナーであると証明してくれました。実際にRound2は必要不可欠なMagotteauxのチームの一員であり、今後インドと中国での進出を進める上で信頼できるパートナーとして頼りにしています」(Magotteaux・CEOパトリック氏)
現在、Magotteauxはこのシステムを中国で順調に導入している。2024年に同社はシンガポールや日本を含む追加拠点への導入を計画しており、間違いなくRound2のサポートが必要とされるだろう。
注目すべきは、Round2が同社のベルギーの専門チームも支援できることだ。次年度以降、既存バージョンからSAP S/4HANAへの移行など、さまざまな課題に直面する見通しだが、Round2が今後も信頼できるパートナーであり続けると確信している。
Round2は、今後も画面・帳票等の現地化や、チェンジマネジメントおよびMagotteauxのアジア子会社の業務オペレーションをサポートしていく。