協働ロボット(テックマンロボット)を活用した医療施設用ごみ収集ロボットを発表!/マヒドン大学×プレミアオートメーション・タイ
2020年5月14日、エンジニアリング商社「プレミアオートメーション」とマヒドン大学が率いるプロジェクトチームによる、新開発の医療施設向けロボット2機種が披露された。
ウェスティーロボット:病院内感染リスク減少のため、自動でごみを収集する
フーディーロボット:病院内で食事や薬を運び、医療関係者をサポートする
▲感染リスクが高い廃棄物も自動回収するウェスティーロボット
テックマンロボットを搭載した医療用ロボット開発の経緯
「新型コロナウイルスの感染拡大にともない、病院は最も感染が広がりやすい場所だと恐れられていた」と、ワーリンシリラック博士。“Wisdom of The Land(大地の知恵)”を校訓とするマヒドン大学は、この状況に対して対策を講じないといけないと考えた。
識者への聴取と議論を経て、最新のIT技術を活用した「スマート病院」の構築を目指すことに。
先陣となったのが、 テックマンロボット(Techman Raobot)を使った医療施設向けロボットの開発だ。
▲マヒドン大学産業工学部長 ワーリンシリラック博士
【プロジェクトメンバー】
エッカチャイ・ワーリンシリラック博士(マヒドン大学 産業工学部長)
ジャックリット・スッタゴーン准教授(マヒドン大学 工学部・工学部長)
テラゴンラダー・ルアングライ准教授(シリラート病院医学部・ガンチャナピセーク医療センター所長)
ソムチャイ・デゥサディウェタクン医師(ンチャナピセーク医療センター・副所長)
協働ロボットとAGVを組み合わせ、自動化を実現
ウェスティーロボット(ごみ収集ロボット)は、AGV(自動走行システム)とアームをもつ協働ロボット(テックマンロボット)で構成されている。
テックマンロボットに内蔵されたスマートカメラを活用して、自動ごみ収集システムが実現した。
1. AGVが磁気テープの上を自動走行し、感染リスクの高い廃棄物容器がある場所まで移動
2. スマートビジョンシステム(カメラ)がTMランドマーク(位置補正マーク)を読み取って、ごみ容器を識別
3. ロボットアーム(最大6kgの物体を持ち上げる)がごみ容器を回収する
また、 専門的な知識がなくても簡単にティーチングができることもテックマンロボットの利点だ。
病院のような施設で人々がロボットを身近なものとして活用するためには、誰でも短時間で操作を覚えられるものでなくてはならない。
マヒドン大率いるプロジェクトチームの次なる計画
プロジェクトチームは技術を応用して、次のような計画を進めているという。
1. ワクチン関連の作業用ロボット
ロボットアームが放射性廃棄物を収集するなど、医療関係者をさらに効率良くサポートする
2. 色や光を自動認識・学習するシステム
医療現場の要望に合わせてシークエンスを改良。色や光を自動認識するプログラム・学習アルゴリズムを強化する
3. 人の暮らしに役立つ協働ロボット活用法
病院以外にも、人々の生活に貢献するIoT技術・協働ロボット・AGVの活用法を開発する
例:スマートファクトリー、スマート農場、スマート大学 など
「大学という組織は、新しいことに挑戦するのが難しいと思われがちです。プレミアオートメーション社が私たちの状況を理解し、協力を申し入れてくれたことに感謝しています(ワーリンシリラック博士)」
▲ワーリンシリラック博士(左)とプレミアオートメーションのケアウカエウ氏(右)
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