PTSタイランドで取り扱っているNACHI(不二越)の切削工具はドリルやエンドミル、タップなど幅広いラインアップを揃えています。
中でも今回は、オリジナルブランド「アクアREVOシリーズ」やバリの発生を最小限に抑える「バリレスシリーズ」を中心に、その特長や強みについてNACHIの高尾氏とともにご紹介します。
NACHIはホブやブローチカッタといった精密工具、ドリル・エンドミル・タップといったラウンドツールを幅広くラインアップしています。材料、形状、コーティングと工具に必要な3要素全てを自社で製造・開発し、独自性を発揮。業界内でも強固な地位を築いています。
「アクアREVOシリーズは、長寿命・高能率・多用途を実現し、“ものづくりの世界に革命(Revolution)を起こす”をコンセプトに開発されています。工具の基本要素である「材料」「形状」「コーティング」を一新し、切削加工に求められるすべての機能を飛躍的に向上させました。使いやすさと信頼性を提供することで、多くのユーザーから支持を得ており、NACHIブランドを代表する製品として、認知度も非常に高くなっています。ブランドとしての統一感を大切にし、品質と性能の両面で他社との差別化を図っています」(NACHI 高尾氏)
2023年12月に加工時のバリ発生を最小限に抑える「バリレスシリーズ」を発売しました。
本シリーズは、精密加工におけるバリ取り工程を削減し、生産効率を向上させるドリル・エンドミル・タップの3種類をラインナップしています。タイでも徐々に導入実績が増えてきており、切削加工における工程集約に寄与しています。
金属加工において抜け際のバリは避けられない問題であり、除去には追加の工数やコストが発生します。「バリレスシリーズ」は、独自の設計によりバリの発生を極限まで抑制。目に見えない領域までバリを取りきることにより、従来必要だったバリ取り工程が不要且つ、バリ取りが非常に容易となり、製造プロセスの効率化とコスト削減をサポートします。
【バリレスシリーズのラインナップと特長】
■バリレスドリル
✔ バリレスを実現する形状「Rエッジ・Cポイント」
・Rエッジ:コーナRが抜け際のスラスト方向の力を低減し、組織の変形を抑制。さらに、シャープエッジがバリを残さず切り取る。
・Cポイント:求心性が高い先端形状により、ドリルの振れ回りを抑制しマージンの擦れによるバリを抑える。
✔ 通り穴の抜けバリ低減・陣笠残りゼロ
✔ 汎用ドリルと同等の長寿命
■バリレスタップ
めねじ内径を切削し、バリゼロを実現。バリゼロにより通り栓ゲージがスムーズに通過することで、内径許容差もクリアします。
■バリレスエンドミル
めねじ内径を切削し、バリゼロを実現。バリゼロにより通り栓ゲージがスムーズに通過することで、内径許容差もクリアします。
側面加工で上面バリを最小化。Wヘリカルが被削材を選ばずバリの発生を抑えます。
「バリレスシリーズは、事前に数百社のユーザーアンケートを基にカスタマイズオーダー品を応用し設計され、バリ取り不要の基準を達成しています。スチール向けのドリルからはじまり、アルミ専用のDLCコーティング工具まで拡大しています。タイでは自動車業界での需要が高く、特に3~10mmサイズのドリルが主流です。小型精密部品や電気電子分野でも導入が進み、幅広い業界で採用いただいています」(NACHI 高尾氏)
工具の再研磨や特殊工具の製造を行っているグループ企業のPTSツールは、タイにおけるNACHIの再研磨指定工場です。
PTSタイで取り扱っているNACHIのドリル工具はもちろんのこと、今回ご紹介したバリレスシリーズのドリルも再研磨可能です。(2025年5月~正式対応開始予定)
工具の販売から再研磨を含むアフターフォローまで、PTSが責任をもってタイ国内でワンストップでご対応いたします。