PTSタイランドでは、タンガロイおよびNTKカッティングツールズの各種工具を取り扱っています。
継続的な製品の合同研究開発を目的に、2023年にタイ法人2社は合弁されTungaloy-NTK Cutting Tool (Thailand) (以降、タンガロイNTKタイ)に社名変更しました。現在バンコク都バンナー区に本社を構え、チョンブリー県に製造工場を保有し、切削工具の設計・製造、アフターサービスを提供しています。
今回は、タンガロイNTKタイのおすすめ工具や周辺機器についてご紹介いたします。
株式会社タンガロイは1929年に日本で初めて超硬合金 “タンガロイ” の開発に成功した切削工具メーカーです。福島県いわき市に本社兼製造工場を構え、R&D部門・製造部・マーケティング部などの主要部門を集約しています。
CBN・サーメット・PCD・セラミック・超硬合金などの多様な材質の切削工具やCVD/PVDコーティングの切削工具を開発しており、トップ切削工具メーカーとして業界をけん引しています。
タンガロイでは、以下のような3つポリシーのもと、製品開発から製造に至る様々な側面での環境保護活動に取り組んでいます。
・廃棄(DISPOSE)
製造時に使用する材料を小型化し、インサート交換方法をソリッド交換式からヘッド交換式に変更することにより、製品重量の軽量化と原材料を最大81%削減。
・使用(USE)
複数面を同時に切削加工できる製造方法開発により、加工工程における消費電力を最大55%削減。
・製造(PRODUCE)
高耐久性はそのままに小型化を実現したインサートの開発により、加工工程におけるCO2排出量を最大17%削減。
タイ法人Tungaloy Cutting Tool Thailandは、2008年にウォーレンバフェット氏率いる投資会社バークシャーハサウェイ社保有のIMCグループの一員になりました。IMCは、業界で世界第2位の売り上げを誇る切削工具メーカーグループです。
NTKカッティングツールズは、日本特殊陶業の子会社として1958年に設立されたセラミック工具の専業メーカーです。自動車部品加工業界で高い認知度と信頼を獲得しています。
その後、インサート交換式CNC自動旋盤用工具や耐熱合金加工用工具「BIDEMICS」など、独自技術を活かした革新的な工具を数多く開発しています。自動車部品から航空機部品まで、幅広い産業の部品加工に適した工具を取り揃えています。
新型コロナウイルスの流行に伴い、変化した市場ニーズに応えるため、タンガロイNTKタイは、タイ初の切削工具のオンライン市場参入に向けてECサイトを立ち上げました。これによりお客様はウェブサイトを通じて場所や時間を問わずに簡単に工具を購入いただけるようになりました。
タイの市場におすすめのタンガロイ‐NTKの注目製品をご紹介します。
タンガロイのおすすめ製品
■ スローアウェイ工具「ドリルマイスター」
交換式ドリルヘッドにより長寿命と高い加工性能を実現しています。様々な被削材の穴あけ加工効率を高めることを目的に設計され、鋼鉄・ステンレス・高耐熱金属などの高強度の被削材にも対応可能です。
■ ソリッドエンドミル「タングフォース・レック」
加工効率を最大限高める独自のV字型インサートを搭載した万能肩削りカッターです。独自のクランプ機構により、ポケットや溝加工において高精度加工を実現します。
NTKのおすすめ製品
■ ねじ切り加工旋盤用「スレッドワーリング」
NTKのスレッドワーリングは1パスで高能率ねじ切り加工を行うことができます。複雑形状の医療部品のねじ切り加工に適しており、1パスで多条ねじ切り加工が可能なため、作業時間短縮に繋がります。
NTKのねじ切り加工技術はワーリングヘッドを指定のリード角に傾け、カッタを高速で回転させながらワークを低速で回転させることにより、1パスで多条ねじ切り加工を行うことができます。
■ セラミックインサート
高速加工技術を搭載したNTKの旗艦製品です。最高品質のセラミックをインサート材質に採用しており、低負荷材から高負荷材まであらゆる切削条件に対応します。
セラミックインサートは耐熱性に優れている点が特長です。高温環境でも劣化することなく使用でき、切削工程における熱蓄積を軽減します。そのため耐摩耗性に優れ、正確に切削することができます。
その他、周辺機器として、工具管理・コスト低減システム「MATRIX(マトリックス)」を独自開発しています。
製造ラインにおける工具管理および工具の過剰在庫削減を目的とした自動工具供給システムです。工具供給ミスの削減や工具紛失を防止し、正確な在庫管理をサポートします。
タンガロイ‐NTKはタイ国内で28年間にわたり培ってきた特殊切削工具の製造経験やノウハウ、独自ソリューションの提案を通じ、今後も製造業を全面的にサポートし続けて参ります。