菱光社タイランドでは、高性能科学機器および優れた分析、診断ソリューションを提供するブルカーの製品を取り扱っています。今回は、有機・無機化合物の分子レベルの研究や、石油化学・プラスチック・食品産業などでの使用に適し、薬品の汚染検査も可能な分析装置FT-IR分光計をご紹介します。
FT-IR(フーリエ変換赤外分光法)分光計は、様々な波長の赤外線エネルギーによる促進技術を通じて分子の官能基を測定する化学反応分析器で、有機物の分析試験に多く使用されています。固体・液体・気体などの幅広い物質の分析に適しています。幅広い分光範囲のスペクトルデータを短時間で同時に取得することが可能です。
特にブルカーのFT-IRは分析品質、性能の良さに定評があり、当社でも一押しのメーカーです。
INVENIOは、精度と再現性に優れたデスクトップ型のFT-IR分光計で、作動・処理を制御するタッチパネルディスプレイ付きとなっています。Wi-Fi経由でのデータ送信が可能です。広域の分析に対応しているため、山岳地帯の研究施設での大気中の気体分析に使用されています。
特長
・光線の通路を再設計し、雑音に対する有効な信号成分比を向上
・MultiTectテクノロジーにより、最大7台の検知器設置に対応(UV/VIS〜FIRまで)
・2箇所のサンプル計測部分により、分析が容易
・ブルカー独自の特長として、UV-VIS - NIR -MIR – FIRの分析に対応
・顕微鏡等、様々な装置に接続可能
■ コンパクトFT-IRシステム ALPHAⅡ
コンパクトな設計で設置面積がノートパソコンと同寸のため、ラボのスペースを節約でき、メインテナンスの必要もありません。化学分析に使用し、品質管理や量の算定、原材料の検査をサポートできる他、現場での分析にも使用できます。
特長
・小型でも丈夫で耐久性があり、振動に強い
・粉末、液体、粒状など多様なサンプルの分析が可能
・耐用年数の長い半導体レーザ及びCenter Glow™を使用
・スピーディで精密なソフトウェア処理により使用も簡単
・高湿の作業環境にも対応(オプション)
■ フルオート顕微FT-IRシステム LUMOSⅡ
赤外線機能と顕微鏡機能の内蔵型で、本体は自動方式の設計となっており、使用も簡単です。法科学の研究や、PBCボードの異物分析等、電子部品の汚染分析に広く使用されます。
特長
・本体はコンパクトなサイズで、幅わずか300mm
・最大3台の検知器設置に対応。液体窒素の添加不要のThermal Electric Cool MCT(TE-MCT)、液体窒素の添加が必要なLiquid Nitrogen MCT(LN MCT)、リアルイメージング分析と高空間分解能に対応したFocal Plan Array(FPA)
・作動距離は最大40mm、厚みのある大型のサンプルに対応しているため様々な部品に対応可能
ブルカーはタイにショールームがあり、お客様のご要望にあわせてショールームでの実機試験をご案内しています。さらに、小型の装置であればお客様の生産現場やオフィスに実機をお持ちしてのテストも可能です。タイに拠点があるという利点を活かして、アフターサポートやお客様からのご要望には、スピーディーに、フレキシブルに対応しています。
また、FT-IR分光計の他にも、X線検査装置などのご紹介も可能です。揃えてご使用いただくことによって、分析範囲が広がり汎用性も高まります。
タイでもEV生産の増加に応じて、半導体や電子部品業界での高精度な試験分析の需要は一層増えると期待しています。そのような需要にしっかりと応えていけるよう、今後更なるブルカー社との密な連携に注力していきます。
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