従来の上下のフローティングでなく、横や斜めなど複雑なフローティングが可能となった BARRIQUAN(バリカン) シリーズの新製品『BRQ-EL01』。同シリーズは、フローティング加工技術によって、バリ取りに関する様々な課題を解決してきました。
これまでの上下のフローティング機構では苦手としていた、ダイカスト部品のバリ取りに対応した傾動フローティング機構を搭載した『BRQ-EL01』をご紹介します。
傾動型バリカンは、ダイキャストのバリ取り自動化における以下のような課題を解決します!
✔︎ バリの取り残し
✔︎ ワークの削り過ぎ
✔︎ ハイレベルなティーチング要求
フローティング機構は、人が認識できない領域で働く、いわば自律神経のような役割をもちます。ロボットの軌道が複雑で送り速度が変化する場合や、ワークの形状・寸法にばらつきがあったり取り付け誤差が生じた場合でも、刃具の当たり方の違いを吸収し、プログラムの補正なくバリ取りを実現します。
傾動フローティング機構により、刃物を一定の荷重で形状にならわせながら加工でき、鍛造部品にありがちな曲線の多い複雑形状であっても刃物が離れすぎず形状に追従し、高速なバリ取りを実現できます。
さらに、形状寸法のばらつきに対しても傾動フローティング機構によりプログラム補正が不要で、削り過ぎや削り残しのない安定した品質を保つことができます。
工具が傾きワークにならうので、ワークのエッジよりも、「面」に発生する突起やバリの除去を得意としています。アルミダイキャストのパーティングライン除去に適しています。
傾動フローティングによるバリ取り加工は、ラジアル方向からの負荷が断続的にかかる過酷な環境で使用されます。専用のスピンドルモータの採用により、長時間の高負荷にも耐えられます。
傾動フローティングの効果を最大限に引き出すため、専用の傾動フローティング刃物を複数種類用意しています。これらの刃物は、切削特性が異なり、バリや形状に応じて最適なものを選定し、提案することが可能です。その結果、母材に適した高品質なバリ取りを実現できます。
スギノマシンは、長年にわたる工作機械やツールの開発に裏付けられた技術力と、バリ取りの自動化に取り組んできたノウハウを活かして、製造現場の生産性向上を全力でサポート致します。
粉塵による人体への影響や安全面などスタッフの作業環境改善のためにも、バリ取りの自動化を東南アジアでも積極的に推奨して参ります。
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