高松機械工業ヨーロッパ法人は、世界トップレベルの加工技術がしのぎを削る欧州市場に進出して約20年になる。ドイツを主な拠点として、ヨーロッパ各国へタカマツの強みであるコンパクト精密旋盤を提供し続け、今やその数約2200台にものぼるという。
そのタカマツEUに2022年度より、サービスエンジニアとして川角氏が赴任となった。
欧州における販売店数の増加を背景に、顧客へのよりスピーディーなサービス提供を狙いとしている。今回は、2012〜2017年に続き2度目のドイツ赴任となる、サービスエンジニアとして経験豊富な川角氏にお話を伺った。
欧州では自動化・工程集約の流れもあり、複合加工機が問い合わせ・販売ともにメインになっている。 複合加工機は一般的に、複雑な加工ができる一方で操作が難しいイメージがあるが、
「タカマツの複合加工機は簡単な操作でワンランク上・プラスアルファの加工が高精度にできます」 と川角氏。
日本で営業技術課、海外カスタマーサポートなどを経て、5年間のドイツ駐在経験を持つ川角氏がサービスエンジニアとして2022年より再びドイツに赴任。 このことで、タイムリーに販売店や顧客とコミュニケーションが取れるようになった。
ビジネスもオンライン化が進む昨今だが、日本とドイツ間には8時間の時差があり、スピーディーな対応はなかなか難しいのが実情だった。
また、欧州では各国の販売店の技術レベルが高く、機械やソフトウェアの詳細についての問い合わせも多いという。
「各代理店が、ユーザーの仕様に合わせて周辺機械などをカスタマイズすることも多い。そのため、メーカーとして技術面を詳細に理解している人間がいた方が柔軟に対応できる」(川角氏)
技術的サービスの強化とタイムリーなやり取りが可能になり、欧州におけるタカマツ製品の販売店・ユーザーをより強力にサポートできる体制に進化している。
ヨーロッパ・ドイツにおける技術レベルは世界でもトップクラスだ。
新たな技術が欧州から世界に広がることも多々ある。
「レベルの高い市場だからこそ、ユーザーや販売店との会話から、日本では知られていないような機械の使い方などを知ることも多い。そういった欧州での発見を日本本社へ知見として共有することも私自身の役目と考えています」と川角氏からは高い志を感じる。
高い技術・アイディアから学び、グループとして成長していく高松機械工業。サービスエンジニアリングの強化を図っているヨーロッパ法人に、ぜひ踏み込んだ技術的な質問でも、気軽に問い合せてほしい。