商品やブランドの印象、価値を大きく左右する「パッケージ」。とりわけ、贈答品や高級路線の食品などでは、パッケージが売れ行きにも影響を与えるとも言われるほど重要な要素だ。
タカラパック(タイランド)では、パッケージやラベルの製作をタイでワンストップで行っている。
今回は、THAI COSMOS FOODSが手掛けたNature Future Farmのオーガニックハーブティー個装箱の製作事例をご紹介する。
THAI COSMOS FOODSは、株式会社コスモス食品のタイ法人およびフリーズドライ食品の製造工場として1990年にチェンライに設立された。主に日本・タイ市場向けにOEMを含むフリーズドライ食品の製造と販売を行っている。
商品の原材料を育てる約25万坪の自社農場「NATURE FUTURE FARM」では、自然本来が持つ微生物による分解作用や発酵の技術を用いて、作物の葉・茎・根に至るすべての素材を活かすことをミッションとする独自の「全活循環農法」を採用。こだわりぬいた同農場の野菜や果物は、高品質の証として「有機JAS 認証」を受けている。
これまでパウチパッケージのみの展開だった自社商品のハーブティーにより付加価値をつけることを狙って、個包装パッケージへのリニューアルを検討していた。
原材料調達から加工までタイ国内で行うハーブティーには、“Made in Thailand“の強いこだわりがあった。パッケージも同様、材料調達から印刷までタイ国内で行うべく、タカラパックに白羽の矢が立った。
「タイで長年事業を行ってきた経験から、サプライヤーは日系企業を選ぶ傾向がありました。仕事の品質が安定しているのと、業種を乗り越えた海外での日系サプライチェーンの構築を重要視しているからです。
パッケージ製作は、製作過程での変更が多く発生するのでサプライヤーは特に慎重に検討しました。結果的に、タイで貼り箱の製作ができるタカラパックさんを選択しました」(NATURE FUTURE FARM長瀬社長)
当初、「貼り箱」での製作を検討していたが、予算や納期などの条件を鑑みて、紙箱に封緘ラベルを加えたデザインに着地した。
<パッケージ製作のポイント>
・紙箱(上質紙で剥離性が良い素材を希望)
⇒機能面を考慮してラベルが破りやすい紙材を採用。
・封緘ラベル(上面は印刷有のラベル、下面は透明のセキュリティラベル)
⇒セキュリティ効果を目的としたシール。タカラパックより提案し、採用に至る。
「商品のコンセプトを具現化するためにオンライン打合せを含め、丁寧なやり取りを約半年間続けてくれました。当初要件には無かったプラスアルファの提案により、機能性も備えた良いパッケージになったと感じています。
私たちのブランドへの想いを汲み取り、商品のコンセプトを最大限に尊重した提案と製作サポートに大変満足し、感謝しています」(NATURE FUTURE FARM 長瀬社長)
ラベルの色味、紙箱の厚さやしなり具合、中身のパウチパッケージをいれた際のサイズ感など、細かな確認を幾度となく重ねたという。お客様のイメージを超える成果物を目指し、先を想像したタカラパックならではのプロセスアプローチと丁寧なトータルマネジメントが評価された。
本案件を担当したタカラパック営業の柳下氏はこう振り返る。
「パッケージの顔となるデザインを生み出すデザイナーの意向や想いはできる限り尊重するようにしています。諸条件をクリアしながらデザイナーのこだわりをうまくかみ砕いて形にするのが私たちの役目です」(タカラパック柳下氏)
顧客からの要求に対して複数の可能性を用意し、お客様と一緒に最適解を探っていく―。
長瀬社長は、タカラパックのこのようなコミュニケーションプロセスを評価し、今後も長く付き合っていきたい企業だと熱い気持ちを語った。
Tel: +66(0)2-643-8325~7
柳下 Yanagishita
Mobile: +66(0)92-223-4091
Email: yanagishita730@takarapac.com
土居 Doi
Mobile: +66(0)62-880-2281
Email: doi374@takarapac.com