▲(左から)U.A.T. 大日方氏、ユニチカ 森田氏、テクノプラスト 松宮氏
テクノプラスト タイランドは、プラスチック(樹脂)の販売と加工を手掛けている。
セールスマネージャーの松宮洋輔氏が絶賛する加工用樹脂素材が、日本で高機能樹脂の開発・販売を行なっているユニチカの製品「ユニレート™(UNILATE)」だ。
ユニチカのタイ法人で、ユニレートの販売を手がけるユニチカ アドバンス タイランド(以下U.A.T.)の大日方(おびなた)英樹ダイレクターと、ユニチカ本社・樹脂事業部でユニレートの営業を担当している、森田恵美氏に、この特殊素材の魅力をお聞きした。
加工用樹脂素材として「ユニレート」は、タイの気候にマッチ!
▲用途に応じて使い分けができる、様々な厚さのユニレート
「日本では販売開始以来30年以上の実績を誇るユニレートは、まだまだタイでは知名度が低く、日系の一部の会社でしか使用されていない」と大日方氏。
ユニチカと日本のテクノプラスト本社は、モノづくりのパートナーとして20年以上の関わりがある。タイにおいても、テクノプラスト(タイランド)と協力して、ユニレートの普及を目指している。
▲ユニレートを使った加工部品例
ユニレートとは?
ポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)を主原料に、ガラス短繊維、無機フィラー等を充填複合し、押し出し成形後、加熱積層プレスを行なった特殊樹脂の板材料。
ユニレートの特長
■ 温度湿度の変化にも、優れた電気絶縁性と寸法安定性を発揮する
■ 低ソリで切削加工や打抜き加工が容易
■ 標準PC(絶縁)、難燃NC(絶縁+発火防止)、導電CV(静電気防止)タイプなどがある
松宮氏が絶賛するのは、低反り性、そして、スーパーエンプラなど他の高い低反り性を有する素材に比べて安価である点だ。(※下記の比較表参照)
「平べったいものほど反りやすい。高精度の製品を作るのに、温度変化や吸水率は計算してコントロールできるが、反りは計算が難しい。(松宮氏)」
▲PPS(スーパーインプラ)、キャストナイロン、ペーパーフェノール樹脂と比較して、反りが少なく、安定した形状を保つことができる
▲テクノプラスト(タイランド)による、ユニレートの切削加工例
ユニレートを使うことによる、ユーザー企業のメリットは?
(1)高価なスーパーエンプラに比べて断然安い!
・しかもスーパーエンプラはタイで流通量が少なく、輸入すると割高になる
(2)ちょうど良い硬さで高精度の部品ができる!
・硬すぎると切削時に欠けやすく 、柔らかすぎるとバリがたくさん出やすい
ユニレートは、他素材に対して価格競争力と優れた機能性を持ち合わせている。
タイで加工用樹脂素材を比較検討する際は、ユニレートは外せないものになるだろう。