当社テクノプラスト(タイランド)は、タイで樹脂(プラスチック)の精密切削加工を行っています。樹脂は、熱や湿度などの環境要因に影響されやすいため、切削加工だけでなくアニール処理を併用することによって、より高精度な樹脂部品の提供が可能となります。
今回は、熱処理の1種である、『アニール処理(アニーリング)』についてご紹介致します。
樹脂加工において長年の課題が反りや歪み。主な原因は、樹脂内部にかかっている残留応力※です。アニール処理によって、樹脂に熱を加えることによって材料・製品の残留応力を取り除き、加工品の変形を防ぐことができます。
※外力を除去した後でも物体内に残り続ける内向きあるいは外向きに働き続ける力
・加工後、プラスチックの反り、曲がりが出にくくなる
・強度、耐久性の低下を防ぐ
・割れ(クラック)を防ぐ
・樹脂部品の反りや曲がりを修復できる
樹脂を一定時間、一定の温度で加熱し、時間をかけて常温に戻すことで残留応力を取り除き、反りや歪みを低減します。加熱の時間や温度は、プラスチックの種類・メーカー・グレードなどによって異なるため、経験とノウハウを要します。
当社テクノプラストでは、日本はもちろんのことタイの工場にもアニール窯を所有しています。
タイでアニール処理が行える工場は数少なく、約30年間積み重ねてきた経験と実績も当社の強みです。
・内寸:600 × 600 × 600(㎜)まで加工可能
・温度域:(20℃)~300℃
素材によって加工条件が異なるアニール処理。当社では30年の実績から、素材別に最適な加工条件やノウハウを持っているためタイで安心してお任せいただきます。これまで約20種類近くの樹脂の熱処理の実績があります。
<アニール処理 素材別取り扱い実績>
・MCナイロン各種
・ABS樹脂
・AC(アクリル)
・PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)
・PTFE(テフロン)
・PBT GF(ポリブチレンテレフタレート)
・PC(ポリカーボネート)
・PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
・PET(ポリエチレンテレフタレート)
・POM(ポリアセタール)各種
・PP(ポリプロピレン)
・PPS(ポリフェニレンサルファイド)
・PVC(塩化ビニル樹脂)
・PVDF(ポリフッ化ビニリデン)
・UHMW(超高分子量ポリエチレン)
・ユニレート など
タイで主に流通している樹脂材料は、日本の市場に比べて品質が劣るものが多く、反りも発生しやすいのが実情です。当社がご提供している切削部品も、アニール処理を施すことによって図面通りのより精密な部品加工を実現しているといっても過言ではありません。
プラスチック部品の反りによる不具合等にお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
Office
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村田 Murata
Mobile: +66(0)61-425-9883
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