製造工程の効率化や精度向上のために様々なツールやソフトウェアが存在しているが、現場課題に対してなにが最適な選択なのか、迷う方も多いのではないだろうか?
タイエスコープでは、そういった製造現場の課題解決に貢献するソリューションを数多く取り扱っており、最適な機器やソフトウェアの提案サポートを行っている。
本稿では、同社が取り扱っている作業分析/業務最適化ソフトウェア「OTRS」を活用して業務効率化を図ったKobelco Construction Machinery Southeast Asia Co., Ltd.での導入事例を紹介する。
Kobelco Construction Machinery Southeast Asia Co., Ltd.(以下、コベルコ建機タイ)はタイで油圧ショベルの製造および販売・サービスを行うメーカーだ。タイ国内に工場を2拠点(プルアックデーン工場・タシット工場)持ち、主な製品ラインアップとして13トン級/20トン級/25トン級/35トン級の4種類の油圧ショベルを揃えている。タイ国内および東南アジアを中心とする海外諸国向けに輸出販売を行っている。
【ソフトウェア導入前に抱えていた課題】
同社では、製造工程のデータ分析およびカイゼン活動のため、各種工程の作業時間データの記録を行っていた。ソフトウェア導入事前は、作業の様子を動画撮影し、そこから各種作業時間のデータを手動で算出するアナログな手法で記録していた。データ作成に時間を要するだけでなく、人的ミスが発生する可能性も高く、業務効率化とデータ精度の向上が課題であった。
課題解決のために白羽の矢が立ったのが、作業分析/業務最適化ソフトウェア「OTRS」。
同ソフトウェアは、動画撮影から各作業のサイクル分析など簡単に行うことができ、カイゼン活動を効率的に実施することができるのが最大の特長だ。
【導入後に感じているメリット】
■ 作業効率化&省人化に貢献
時間データの記録作業に、以前は従業員2~3名を要していたが、ソフトウェア導入後は従業員1人に削減。計画通りに作業を完遂させることができるようになった。
コベルコ建機タイでは、OTRSを使用して1プロジェクトの作業分析と標準時間設定を行った。現在、エンジンマウントの取付工程に要する作業時間短縮を目的とした製造工程カイゼン活動のため、月間約15日、1日当たり最大6時間OTRSを使用している。
■ データを活用し更なる業務改善が可能
動画によるデータ比較機能によりカイゼン活動前後の比較動画を視聴できるため、予備知識がないスタッフでも、カイゼンのポイントが理解しやすくなった。また、ユーザーフレンドリーなソフトウェアの使いやすさも評価されている。
■ タイエスコープによる現地でのアフターサポート
導入後の初期段階は、タイエスコープがOTRSの使い方や初歩的なトラブルシューティングなどを丁寧にサポート。
カイゼン活動のためのデータ作成において、製造コスト算出に直結する時間データの作成は非常に重要だ。OTRSの導入により、正確なデータに基づく作業効率化ならびに製造工程改善を手軽に実現できるといえる。
現在、コベルコ建機タイでは工場2拠点においてレンタルおよび購入の形態でOTRSを導入し、効率的なカイゼン活動を行っている。
タイエスコープでは、OTRSのトライアル導入にも対応しており、採用前に1ヵ月のデモ使用も提供している。
【取材協力】
Kobelco Construction Machinery Southeast Asia Co., Ltd.