試作品の納期に絶対の自信あり。タイの”日系”エアコン真鍮部品製造メーカー「東芳工業タイ」 鈴木工場長インタビュー
東芳工業タイは2020年に設立25周年を迎えた。
2015年より同社の指揮を執るのは津田 直樹MD。
本稿では、津田MDと二人三脚でタイ事業を牽引するエアコン部品製造工場の鈴木 順一工場長に話を伺った。
—東芳工業タイに入社した経緯を教えてください。
鈴木:私は大阪出身で、1974年に丸紅の非鉄軽金属本部に入社しました。
東京出身の津田(MD)とは同じ部署の同期入社なんです。
私が丸紅を早期退職して勤めていた滋賀のアルミメーカーにいた時、ちょうど津田が丸紅から出向していた会社の東京支店から大阪に転勤してきて、それを契機にふたりとも好きなゴルフを通じて親交を深めていました。
その後、丸紅を退職して東芳工業タイのMDとして赴任した津田に「ちょっとタイに来てみない?」と声をかけられて、今ここで働いています。
「タイに来たらゴルフがやり放題」というのが、津田の口説き文句でした。(笑)
25周年の節目を迎えた、東芳工業タイの現在と未来
ーエアコンの部品作りは今と昔ではかなり変化があるのでしょうか?
鈴木:エアコンの性能は、いろいろな機能が付いたりして毎年少しずつ変わっています。
それに伴い、エアコン内部の部品にも変化はありますが、当社で作っている製品はネジやナットといったJIS規格に準拠した部品が主体で、あまり変化はありません。
ただしディストリビューター(分流器)やソケットなどのJIS規格にないようなものは、エアコンの機種が変わるたびに大きさや形状など変わりますので、種類は色々なものがあります。
ー東芳工業タイの強みはなんでしょうか?
鈴木:お客様には品質と納期を守ることが一番だと津田MDから口酸っぱく言われています。
もちろんそれを最優先にしておりますし、実践もしています。
それ以上に、試作品の納期の早さには、絶対の自信を持っています。
お客様から新しい部品の試作依頼があると、まずツール(刃物)の設計・製作から始めるのですが、当社はツールを自社で設計・製作できるので、一般的な納期より非常に早く作ることが可能です。
試作品のツール製作にかかる期間は外注に出すと1~2か月程度かかるところを、当社では約1週間で準備できます。
しかも、試作品は無償でご提供させていただきます。
ー納期が他所より早く、しかも無償ですか?
鈴木:そうです。他社では、試作作りは有料になるところがありますし、納期も時間がかかります。
通常は刃物を作るだけで1~2ヵ月くらいかかりますから、納期が早いのは当社の絶対的な強みです。
—25周年を迎えた東芳工業タイですが、今後の展望を教えてください。
鈴木:可能な限り、お客様の要求に応える。どんどん新しいものに挑戦して行く。
今まで作ってこなかったもの、今まで作ることができなかったものでも、工夫すれば作れるようになるんじゃないか、というものに挑戦していきます。
中国メーカーなどとのコスト勝負だけではなく、技術的に難しいモノづくりに挑戦していこうと、津田MDと話しています。
鈴木 順一 JUNICHI SUZUKI / Factory Manager
1950年8月生まれ。
1974年、丸紅(株)軽金属部に入社。
2016年、丸紅時代の同期だった津田MDに誘われ、
Toho Indsutry (Thailand) Co., Ltd. 工場長に就任。
黄銅製エアコン部品・黄銅製ソケット・黄銅製分流器など、東芳工業タイのエアコン真鍮部品に関心をお持ちの方は、下記フォームよりお問い合わせください。