産業用アルミ部品から住宅資材まで、アルミ押出形材を製造・販売するトステム タイ。
アルミ部品の受託製造(OEM)も行なっている。
本稿では、トステムのOEM顧客の1社であるNICオートテック(タイランド)の澤井シニアマネージャーとトステム タイの犬丸シニアマネージャーとのインタビューを行ない、トステム製品の強みを深掘りした。
NICオートテック(以下NIC)は、FA装置のベースフレームや工業用の作業台などに使用されるアルミフレームの販売を行なっている。
NICはタイ法人設立当初(2015年)、日本で販売している製品と同等の品質をタイで提供すべくアルミに複合皮膜の表面処理加工ができるアルミ押出のサプライヤーを探していた。そんな折、当時の担当者がバンコクで開催された展示会のトステムブースを訪問したことが取引のキッカケとなった。
「現在でもタイでアルミに複合皮膜の表面加工ができる会社は限られているが、当時はトステムしかその設備を持っていなかった。そして、現在でもタイの押出業界で表面処理のJIS規格を持っているのは当社だけ」と犬丸氏。
澤井氏は複合皮膜の表面加工のメリットを、「見た目の美しさはもちろんのこと、耐久性が向上する。また、当社のアルミフレームを組み上げる際に、この表面処理加工したアルミを使用することで当社の技術基準がクリアできる」と説明した。
そして、犬丸氏はトステムのアルミ表面加工の特長について下記の5点を挙げた。
■トステムの複合皮膜表面加工「TEXGUARD」の特長(LIXILグループ独自のアルマイト加工)
①様々な色彩・触感に仕上げることができる(シルバーから白、茶、黒など多彩な色)
②紫外線に強く、対候性、耐食性が高い⇒メンテナンス不要
③高密度コーティングで傷がつきにくい
④綿密な表面構造により、付着した汚れが落ちやすい⇒掃除が簡単
⑤大型の押出サイズにも対応(トステムは12インチのビレットの在庫を保有)
※横幅300㎜、外接円250㎜まで対応
NIC澤井氏はOEM先をトステムに決めた理由をさらに詳説した。
「当社がこだわるのは、やはり日本品質なんです。タイで製造・販売する製品に関しても日本の本社で品質検査を行ないます。細かい寸法や耐久性など、チェック項目は多岐にわたりますが、トステムの製品はそうした検査をクリアする品質を備えています。今まで品質での問題は無く満足しています。」
「また、価格に関しても日本、およびタイの他社と比較してもコスト優位性があります。納期もタイからの輸出日程に合わせてしっかり厳守してもらっています。」
犬丸氏は納期に関して「最低ロット300㎏で3~4週間で納品可能」と補足した。
犬丸氏は、タイ市場での展開に関して、「トステムのタイ工場の設備は充実しています。現在、親会社であるLIXILへも供給しているダイカスト(ダイキャスト)品、プレス部品、タッピングねじなどのビスの分野でも顧客を支援したい。また、樹脂の押出機も保有しているので樹脂部品の提供も可能」と語った。
タイでアルミ押出製品、ダイカスト品、プレス部品、ビス、樹脂部品に関する技術相談は、下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。
Office
Tel: +66(0)2529-0474~5
Email: tostemthai_oem@lixil.com
酒向 (さこう) Sako
Mobile: +66(0)62-640-2946
Email: hiroto.sako@lixil.com