生産拠点として最大規模であり、産業用アルミ部品から住宅資材まで、一貫してタイ工場で生産しているトステム タイは、アルミニウムを使った製品の経験と知識に基づく「アルミニウム製品」のニーズを高めるための新しいビジネスを開拓しています。
そんな中、当社の研究開発チームでは、ソーラーパネルを固定するためのアルミニウム製 新型クランプを開発しました。
当社のタイ工場に設置された太陽光発電のソーラーパネルにも使用された、新型クランプを紹介します。
現在、タイにおける工場の電力コストは、年平均2%も上昇する傾向にあり、多くの企業が工場使用の電気代を削減したいと考えています。
トステム タイでは、タイでも急速に導入が始まっている太陽光発電に着目して、ソーラーパネルを自社工場に設置するプロジェクトを開始しました。
このプロジェクトの重要な部品として、新製品のクランプが使われました。
プロジェクトの詳細
設置場所:トステム タイ 組立工場
設置面積:40,000 m2
発電容量:5 MW
1日の平均発電量:16,000~20,000 kW
使用されたクランプの数:30,367個
このプロジェクトは2021年10月に完了しました。
ソーラーパネルの設置後の3ヵ月間で、当社は工場内で発電された電力を使用することで、工場の電力コストを従来の電気代の約6%削減。
また、事業で使用する電力の再生可能エネルギー化と CO2 の排出削減に寄与し、 CO2 排出削減効果は年間約 4,000 トンとなります。
これによるトステムタイでの CO2 削減率は 5.1%になります。
なお、今回のトステムタイへの太陽光発電システム導入は、タイ国投資委員会(BOI)の投資奨励制度、および外務省の政策である 二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism: JCM)を活用しています。
このクランプの1番の特長は、パネルを接続するための「レールウェイ」と呼ばれる長いレールがないことです。
また、シンプルな構造のため、取付けの作業時間が短縮されます。
設置行程の削減により、作業員の人件費も抑えることができます。
新型クランプを使用したことにより、予想していた工期が4ヵ月から3ヵ月に短縮されました。
40,000 m2の屋根面積においては、クランプの従来品に比べて、30% 短縮できました。
当社開発のクランプに興味をお持ちのお客様には、屋根面積を検討して、必要なソーラーパネルの数とクランプの数を計算します。
トステム タイのクランプは、ソーラーパネルを固定するだけでなく、他の用途にも利用できます。
将来的には多用途に対応できるクランプを開発していく予定です。
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