「PremiAL R100」|タイでも安定供給を実現
トステムでは、2050年までに事業プロセスと製品・サービスによるCO₂排出量を実質ゼロにする取り組みをグループ全体で推進しています。
低炭素型アルミ形材「PremiAL(プレミアル)」は、同活動の一環として開発された画期的な商品です。本稿では、プレミアルの特長や独自性、トステムタイ工場における製造ノウハウやこだわりについてご紹介していきます。
CO₂削減効果の高いローカーボンアルミ形材「PremiAL」
トステムタイでは、アルミリサイクル率70%以上の「PremiAL R70」と100%を保証する「PremiAL R100」の2種類の低炭素型アルミ形材を製造、販売しています。
新地金を使用した形材と比べて、CO₂排出量をそれぞれ
55%、80%削減することができ、従来のアルミ形材から「PremiAL」へ置き換えることで、環境に配慮したモノづくりに貢献できます。
▶ 低炭素型アルミ形材「PremiALR70」詳細
特に、リサイクル率100%のアルミ形材の製造を行えるメーカーは、世界でもトステムを含めた2社しかありません。且つ、トステムタイではそれらの量産体制が構築できており、継続供給できる点も大きなアドバンテージです。
【トステムタイが低炭素型アルミ形材を量産できる理由】
数十社のサプライヤーとの関係構築によって、アルミスクラップ材の安定調達を実現。
できるだけ不純物を取り除いた良質なアルミスクラップ材を確保できる。
独自の加工ノウハウにより、多種多様な種類のアルミスクラップ材を使用して製造可能。
品質を維持するために、アルミスクラップ材の丁寧な保管や、鋳造前の特殊処理を実施。
材料や加工品を保管するために屋根付きの室内エリアを確保している。
アルミスクラップは世界的に需要が高いため調達は容易ではありません。現在、日本・タイ・ベトナムの3拠点で製造していますが、各国それぞれで独自の資材供給ルートを構築し、どのエリアでもアルミリサイクル材の継続的な安定供給を実現しています。
トステム独自のアルミリサイクル技術を駆使した加工工程
PremiALの製造工程は、一般的なアルミ形材と大きく変わりはないですが、アルミスクラップ材は成分値にバラつきがあるため、成分調整が難しく、特にノウハウを要します。トステムでは、25年にわたって培ってきた世界屈指の技術や知見を駆使し、それらの製造面における課題を解決。安定的な製造を実現しています。
<アルミ形材の基本的な製造工程>
1.鋳造/溶解(成分を調整し、原料をビレットに加工)
2.押出し
3.表面処理
4.加工
リサイクルアルミ100%でも新地金と同等の品質
リサイクルアルミ形材に対して、品質面で不安の声をいただくこともあります。
PremiALは、新地金を利用した製品と同等の品質を実現しており、自信をもっておすすめできる商品です。アルミスクラップ材の徹底した原材料管理や、独自の溶解技術によって品質を担保しております。
トステムでは、「資源の循環利用促進」を目指し、原材料の調達から製造、使用されている間や役目を終えた後までを考慮した循環型のものづくりを推進しています。PremiALは、この循環型ものづくりを具現化した唯一無二の製品です。
今後も、タイを中心としたASEAN地域にむけて、資材調達におけるエンボディード・カーボンの削減に貢献していきます。