ウエノベトナムは、世界的な切削工具メーカー「サンドビック・コロマント」のベトナムにおける正規販売代理店です。ベトナムのモノづくり市場に向けて同社製品販売およびサービスの提供を行っております。
2024年3月に溝入れ・突切り工具「CoroCut® 2(コロカット2)」が新たに販売されました。本稿では、「CoroCut® 2」の独自技術や特長についてご紹介します。
ウエノベトナムとサンドビック・コロマントの強力なパートナーシップ
スウェーデンに本社を構えるサンドビック・コロマントは、世界100ヵ国以上に販売拠点を持つ超硬切削工具のリーディングカンパニーです。自動車や航空機などの部品加工業界で幅広く採用されており、生産性向上と加工コストの削減に貢献しています。
ベトナムのみならず、本社日本を含むウエノの各海外拠点でも取り扱っており、サンドビック・コロマントの工具は、ウエノグループ全体で販促に注力している製品の1つです。
安定性と高効率な切削加工を実現するCoroCut®2の独自システム
CoroCut®2は、完成したワークの精密な切り落とし(突切り加工)や、Oリングをはめ込む溝などを加工するための溝入れ加工、更に、倣い・旋削加工も出来る高生産性を実現できる工具です。これは、サンドビック独自のレールロックシステムによりチップクランプ力を向上させることにより、加工中のチップの動きを防ぎ、チップの長寿命化につなげています。また、このレールロックシステムより切削条件・工具の耐久性の向上が可能になります。
【CoroCut® 2の主な特長】
●独自のレールロックシステム搭載(チップ幅2.0mm以上)
横方向の切削力を効果的に吸収し、加工中のチップの動きを抑制することで、安定した加工信頼性と高い生産性を実現。
●最新ブレーカと最新コーティングチップ材種を採用(GC1225/GC4425/S205等)
4つの主要ブレーカ(-CM / -GF / -RM / -TF)と革新的なコーティング技術により、高効率な加工を実現。GC1225に関してはベトナム(東南アジア)でも高い需要が期待される新材種。耐摩耗性と刃先の信頼性が向上し、全ての被削材に対する優れたコストパフォーマンスを提供する。
▲チップブレーカ(突切り工具:-CM、溝入れおよび横引き旋削工具:-TF、溝入れ工具:-GF倣い工具:-RM)
▲チップ材種(PVD:GC1225、GC1145/CVD:GC1135、GC4425、S205、GC3115/ノンコート:CT5015、H13A)
●特許取得済みの新しいプレス技術により刃先エッジラインの品質面向上
刃先のエッジライン品質が大幅に向上し、両コーナで一貫した品質と再現性を実現。より均一な工具の寿命と安定性を提供。
▲左:従来品CoroCut® 1-2/右:CoroCut® 2チップブランクス
●HP(高精度クーラント)システム
HPシステム対応ホルダーラインナップを拡充し、工具の長寿命と切りくずの排出性向上を実現。
●新設計クランプ機構付きブレード
クランプフィンガーの短い設計によりクランプ力が高まり、横方向の動きに対する安定性を向上。
▲ CoroCut®2での加工イメージ
ベトナム現地での迅速なサポートと短納期も強み
サンドビック・コロマントはベトナム(ハノイ・ホーチミン)に拠点を持っており、メーカーと連携した現地での迅速なサービスを提供しています。
また、シンガポールに在庫センターがあり、豊富な種類の工具を短納期で提供可能です。
新製品CoroCut®2は、CoroCut®1-2との互換性もあり、幅広いシートサイズに適合します。
最新のチップ材種やブレーカ設計を活用し、多様な加工条件に対応する製品として、ベトナムの産業発展に貢献していきます。