産業用ロボットをはじめ、切削工具やFA機器、機械工具などを幅広く扱う総合商社のウエノは1972年に海外展開をスタートした。タイに現地法人 ウエノ(タイランド)を設立したのは1997年。以後、日系企業の海外進出をきめ細かくサポートしている。
様々なメーカー製品を取り扱っているが、その主要な1社がヤマハ発動機だ。同社は、2023年2月にロボティクスの需要が伸長している東南アジア・インドでの事業拡大を目指し、シンガポールに「Yamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltd.」を設立した。
高まる需要に対応するため、できるだけ現場に近い場所に本社を起き、事業展開のスピードアップを図ることが設立の狙いだという。
ウエノタイランドとヤマハロボティクスとの取引の歴史は非常に長く、両社は互いに深く関わってきた。東南アジアでは、自動車から電機・電子部品、さらには食品に至るまで、幅広い業種の工場でヤマハ発動機の製品が導入されているが、それらを強力にサポートしているのがウエノタイランドだ。中でも、表面実装機や産業用ロボット分野の分野で多くの実績がある。
ヤマハ発動機のロボティクスは、単軸ロボットからスカラロボットまで幅広いラインナップを誇る。
「クリーンルーム内での電子部品・食品・医療機器関連作業に使用できる機種も揃っています。スカラロボットも小サイズから大サイズまで、軽量なものから重荷重のものまで揃っているので、お客様が選びやすいんです。プライスラインも非常に広いですね。ヤマハ発動機は低価格を訴求するメーカーではありませんが、スカラロボットのエコノミー版といえるXEシリーズも揃っているので競争力は十分にあります」(ウエノタイ 吹上氏)
とりわけ、半導体製造には、人の手が介在する工程がまだ数多く残されている。同社では、ヤマハ発動機のロボティクスのバリエーションの豊富さを活かし、顧客のニーズに沿ったさまざまな提案を行っている。
「例えば、ワイヤボンダへのハンドリングをトータルで提案したり、リニアコンベアモジュールを中心にスカラロボットを組み合わせた新しいシステムを提案することもあります。特注も可能です。耐久性にも定評がありますね。もともとバイクを生産していた工場で使っていたロボットを外販したのがロボティクスの始まり。ロボットにもエラーが出ないように頑丈に作っていた歴史があるため、品質はもちろんですが、タフで壊れにくく、長く使っていただけます」(ウエノタイ 江田氏)
成長著しいマーケットを背景に設立されたYamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltd.では需要の多いスカラロボットを在庫しており、納期に対するお客様の不安を解消できるのも大きな強みだ。
ウエノタイランド自体はエンジニアリング機能を持っていないが、技術面についてはヤマハ発動機のパートナー企業と連携している。サポート役として顧客を全面的にバックアップし、アフターサービスにも丁寧に対応している。
「今年中に社内にFAセールスグループを立ち上げ、FAだけを担当するセールスパーソンとしてタイ人を2名採用する予定です。ヤマハ発動機製品の技術や機能、メンテナンスについて率先してPRしていく計画です」(ウエノタイ 吹上氏)
工具商として創業したウエノタイランドは、客先に頻繁に出向き、抱えている悩みや問題に耳を傾け、ときには潜在的な問題を掘り起こしてきた。多種多様な問題解決に効果的な製品を提案するその営業力や提案力は、業界内で高く評価されている。
「サービスの人員がかなり増えているのも心強いですね。お客様との幅広いコネクションを活かして、きめ細かな営業による新規顧客開拓に期待をかけています」(ヤマハロボティクス 平林氏)
東南アジアのみならず、インドもYamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltdの守備範囲。同国では、自動化の波が確実に高まっているという。ウエノタイランドとの強力なタッグでYamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltdが東南アジアとインドでさらに実績をつみあげていくことは間違いないだろう。
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