タイの製造“革新”を促す!山善タイランドのプライベート展示会
29/10/2024
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サムライアジア編集部

去る、3月30日に山善タイランド様のショールームにて開催されたプライベート展示会にお邪魔してきました。

「Manufacturing Innovation(マニュファクチュアリングイノベーション)」と題された今回のプライベート展示会は、その名の通り、製造の現場に“革新”を提唱する内容。工作機械のメーカーの雄「brother(ブラザー)」、工作機械周辺機器メーカー「SIAM NIKKEN(㈱日研工作所 タイ法人)」の合同セミナー、さらには製品を使った実演もあり、盛りだくさんの内容。

山善タイランドの大倉様、BROTHER COMMERCIAL(THAILAND)LIMITEDの林様、SIAM NIKKENの近藤様に今回の展示会について伺いました。


山善タイランド 大倉 正嗣 氏プロフィール
2017年4月に入社。同年5月にタイ赴任。大学を卒業後、メーカーで研究開発および、海外事業部を歴任。水泳で鍛えた屈強な体格と長年の海外生活で培ったバイタリティ、優しげな笑顔を武器に活躍中。


(右)BROTHER COMMERCIAL 林 修 氏プロフィール
2017年にタイ赴任。東京勤務のち、以前から希望していた海外赴任が実現しタイに赴任。仕事は「明るく・楽しく・元気に」がモットー。休日は趣味のバスケットボールで汗を流すスポーツマン。

(左)SIAM NIKKEN 近藤 嘉一 氏 プロフィール
2012年の㈱日研工作所タイ進出拠点の立ち上げに携わる。バンコクをはじめ、コラート、チェンマイなどタイ全土を一人でカバー。「日系の機械には日系の加工具!」を合言葉に、自社製品を用いた省力化・自動化を推進している。



サムライアジア編集部(以下、サムライ):サムライアジアです。本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、今回のプライベート展示会についてお聞かせください。


山善 大倉(以下、大倉):今回の当社プライベート展示会のテーマは、「Manufacturing innovation」です。具体的には、ブラザー工業株式会社様のコンパクトマシニングセンタ「S500X1」と、株式会社日研工作所様の工具やツーリングホルダを併用することで、更なる高生産性、高剛性といった付加価値の提供を目的としています。

セミナーの様子。普段は聞けないメーカーエンジニアからのレクチャーということもあり、参加者らは熱心に耳を傾けていた


ブラザー 林(以下、林):主軸テーパ30番のコンパクトマシニングセンタ「SPEEDIO S500X1」は、高生産性と高出力主軸モータの採用により、省エネ・省スペース設計ながら十分なパワーを発揮します。しかしながら、従来は自動車、二輪関係のアルミダイカスト部品切削に用いられることが多く、鉄加工には向かないとされてきました。今回は相性の良いツーリングを使用することで、機械の性能を100%以上引出す切削方法を提案させていただきました。


日研 近藤(以下、近藤):今回の展示会で紹介させていただいております、私どもの「メジャードリームホルダ」は切削加工時の振動を減衰し、加工精度、生産性を向上させます。切削時の悩みの一つである“ビビリ”も、ホルダ選択によって解消される場合があります。「ZMAC-Vボーリングバー」は従来品より改良され前モデルと互換性を持ちながらも剛性、操作性を大幅に向上させております。

(左)brotherのコンパクトマシニングセンタ「S500X1」(右)NIKKENの「ZMAC-Vボーリングヘッド」「メジャードリームホルダ」など


大倉:今回は試験的な部分もありましたが、ブラザー様の工作機械と日研様のツーリングとのシナジーにより、両社製品の良さを最大限に引き出すことができたと自負しています。
実演時に切削したサンプルを弊社測定・検査ルームにて測定したところ、十分に満足できる精度を確認できました。


サムライ:確かに、素人目で見ても高い精度であることが分かります。


近藤:ええ。高精度の証と言われるネジ山もキレイに出ています。


林:小型マシニングセンタでは加工が厳しいと言われていた鉄などの鋼材を、ここまでの精度で切削できることをお客様にも体感していただくことができました。

(左)今回の実演でbrotherのマシニングセンタ「SPEEDIO S500X1」と日研のツーリング、ツーリングホルダを使用して加工を施した鉄材。1回の加工での精度としては、予想以上の精度出しに成功した(右)「切粉は生産性の通信簿」(日研創業者のお言葉)と言われる通り、キレイに左右対称となった切粉が優れた加工精度を物語る


サムライ:このようなプライベート展示会は頻繁に行っているのですか?


大倉:山善タイランド本社ではおよそ半年に1回、各拠点を含めると3ヵ月に1回ほど開催していますが、今後はさらに開催数を増やしていく予定です。
“モノづくり”をサポートする専門商社として工作機械、工具の販売のみならず、技術・知識を提供する場を設けることも使命であると考えています。タイの製造業における製造・生産技術を底上げし“技術革新”を促すことで、製造業を盛り立てていきたいですね。


林:今回の実演で使用した「S500X1」以外にも「R450X1」「M140X2」などの計5種類のコンパクトマシニングセンタを取り揃えております。「この加工の工程はブラザーが一番だね」とお客様に言っていただけるよう商品開発に努め、ものづくりに貢献していきたいですね。


近藤:切削加工には、対象物(ワーク)の材質、硬さ、形状などにより、切削加工のお悩みはさまざまございます。マシニングセンタをはじめとした工作機械の性能・特性に合った工具をお選びいただくことが高精度加工実現のカギとなります。今回の様な機会を活かし、最適な工具選定のお力になれれば幸いです。


サムライ:次回も楽しみにしています。本日はお忙しい中、ありがとうございました。


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