コンパクトながら多機能搭載で安定した高精度加工を実現
スイスのロロマティック社は、小径工具を高精度に量産加工する機械の製造を得意としてきました。当社YKTは、ロロマティック社と信頼関係が構築できており、日本やタイをはじめ、これまで多くの同社製品販売実績がございます。
今回は、そんなロロマティック社から2021年後半に発表された新製品『ロロマティックGrind Smart 660XW』をご紹介します。
作業環境改善に繋がる省スペースのコンパクトマシン
新製品最大の特長は、高い性能はそのままにコンパクトボディを実現したことです。
外見は従来機と似ているものの、新設計された機械の内部構造は従来機から大きく変化し、かつ加工に必要な多くの機能が一台に集約されています。
▲2021年新登場のロロマティックGrind Smart 660XW
幅1.8m、奥行き1.5mのクラス最小所要面積で、通常2台分の所要床面積に3台設置できる可能性も。
<コンパクトマシンのメリット>
✓ 大型機械に比べて省電力稼働
✓ 小型化により設置面積を抑えて省スペース化・工場の面積生産性を向上
✓ 現場の空間に余裕ができることで、作業環境を改善
⇒作業者のストレス軽減・ミス抑制にも繋がる
一般的には小型の機械になるほど、加工精度を安定させるのが難しくなります。
しかし、660XWはコンパクトなボディに合わせて機械動作も最小に設計され、また直動軸にリニアガイドを使用するなどの工夫によりこの課題を克服し、コンパクトでも安定した加工精度を実現しています。
搬送ロボット・砥石チェンジャなど多くの機能を内蔵
段研削盤と工具研削盤の加工能力を一台に集約し高能率研削を叶えただけでなく、搬送ロボット(工具ローダー)や砥石を自動交換する砥石チェンジャが内蔵されています。
▲最大6セットの砥石チェンジャを内蔵
工具や砥石の交換のために機械を止めると生産性は大きく下がってしまいます。
さらに、オプションとしてこれらの機能をつけると機械に装置が横付けされるため、場所を取っていました。
660XWでは、これらの機能を最初から内蔵したことで、省スペースながらリードタイムを短縮し、量産加工にも少量多品種加工にも向く工具づくりの強い味方となっています。
安定した加工精度を叶える技術も集約
660XWには、コンパクトマシンでありながら安定の加工精度を出し続けるために以下のような技術が採用されています。
✓ 直動軸にリニアガイドを使用
振動やバックラッシュがほとんど発生せず安定して高精度の工具を生産可能
✓内部冷却に研削油を使用
加工する油とモーターやスピンドルなどの機械を冷却する油が同じため、機械全体の温度のバラつきが出ず加工精度が安定
▲ロロマティックGrind Smart 660XWでの加工工具サンプル
660XWは、小径工具の製造に注力されていて、かつコンパクトな機械をお求めのお客様には最適です。経営者にとっても、作業者にとってもメリットの多い研削盤としてお薦めします。